粉瘤治療・治し方(保険適用)

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粉瘤とは、皮膚の中に袋が形成され、その袋の中に通常は垢となり剥がれ落ちる角質が溜まってしまう良性の腫瘍になります。アテローム・表皮嚢腫とも呼ばれています。

粉瘤の初期段階は、米粒ほどの大きさになりますが、徐々に袋の中に角質や皮脂が溜まっていくと大きくなっていきます。
溜まった角質や皮脂を排出した際に、不快な臭いが生じる場合があります。

粉瘤は体のどこにでもできる腫瘍になりますが、好発部位として背中、首、顔があげられます。大きいものだと10センチほどの大きさになるものもあります。

粉瘤の特徴について

粉瘤構造図 (1)

①粉瘤を押したり刺激を与えたりすると、不快な臭いが生じたり角質や皮脂の塊が押し出される場合があります。

②青黒っぽい色をしていることが多いです。

③短期間で急激に大きな腫瘍になることがあります。

④粉瘤は放置して改善することはありせん。

⑤無理に潰すと、炎症な感染を起こしさらに大きくなる場合があります。

⑥粉瘤の真ん中あたりには、開口部と呼ばれる黒い毛穴の開きがみられます。

粉瘤の症例

【症例①右太もも】
粉瘤の特徴の一つである青黒い色は見られませんが、ぽこっと表面が盛り上がっているのがわかります。

粉瘤 右太もも
【症例②背中】 粉瘤の特徴である、青黒い点が見られます。
【症例③腰】 粉瘤の特徴である青黒い色と、開口部と言われる毛穴の開きがはっきりと見られます。
粉瘤切除(腰)

粉瘤治療は保険適応になるのか?

粉瘤手術は保険診療内で治療ができます。 また、粉瘤手術は短時間で治療を終えるため日帰りで治療が可能です。

粉瘤治療の費用

皮膚・皮下腫瘍摘出術(露出部)

 3割負担1割負担
直径2cm未満5,000円〜6,000円程度2,000円程度
2cm以上4cm未満11,000円〜12,000円程度4,000円程度
直径4cm以上応相談応相談

皮膚・皮下腫瘍摘出術(露出部以外)

 3割負担1割負担
直径3cm未満5,000円〜6,000円程度 1,500円程度
3cm以上6cm未満10,000円〜11,000円程度3,500円程度
直径6cm以上応相談応相談
※露出部以外とは、体幹、上腕、大腿など半袖や半ズボンで隠れる部位を指します。

粉瘤手術の治療方法

くり抜き法(医療器具パンチ)を使った手術

①治療部位にマーキングをします。

粉瘤マーカー

②マーキングをした部分に局所麻酔を注射します。

粉瘤麻酔注射

③粉瘤にパンチで穴を空けます。

粉瘤くり抜き

④圧出しながら粉瘤を摘出します。

粉瘤摘出

⑤場合によって、治療部位を縫う場合があります。

※麻酔が効いているため痛みはありません。

粉瘤縫合

⑥治療部位の止血・ガーゼ保護・テープ固定を行います。

粉瘤テーピング

くり抜き法の良い点

①手術時間が短く、小さな粉瘤の場合は治療自体は5分から10分程度で済みます。

②FLALUクリニックでは5mm以下の医療器具(パンチ)で治療を行うため、傷跡も極めて小さく治療後目立たなくなることほとんどです。

③手術の際の傷跡の大きさ次第では縫わずにすむ場合もあります。

手術後のケアについて

粉瘤手術は入院の必要がなく、日帰りが可能なため、手術後は出勤、通学をしていただいて問題ありません。
※学生様の場合は念の為、体育の授業は1週間見学をお願いしております。

①手術当日は、治療部位は洗わないようにしてください。

②手術の翌日からはシャワー浴にてご自身で傷口を洗っていただきます。シャワー後は治療部位に処方された薬を塗り、ガーゼとテープで覆っていただきます。
※治療部位以外は通常通り洗っていただいて問題ありません。

③薬の塗布、ガーゼでの保護は1週間継続して下さい。

④1週間経過後、経過の診察にご来院ください。ほとんどの方では1週間ほどで通常通りの生活を行っていただいて問題ありません。
※1週間後のご都合が合わない方は、手術の際にご相談ください。
※6センチを超える大きな粉瘤を手術した場合や、感染が強い場合などは治癒までに時間を要するケースがあります。ご了承ください。

日常の行動制限について

①手術当日は、傷口を洗うことはできません。
②手術翌日〜1週間ほどは、治療部位を湯船に付けないでください。シャワー浴をおすすめしています。(傷口を優しく洗うのはOKです)
③手術後48時間以内は飲酒をしないでください。
④手術後1週間は激しい運動を控えて下さい。

手術後のダウンタイムと合併症について

■内出血を起こす可能性があります。
通常内出血は1週間から10日ほどで改善します。

■治療後、傷跡が残る。また大きな粉瘤を治療した際に凹みが残る可能性があります。
赤みや黒ずみは半年程度で消えることがほとんどです。赤みや黒ずみが消えると、傷はそれほど目立たなくなります。

■患者様の体質によっては、ケロイドになる場合があります。

フォト、ステロイド注射による治療が可能です。

■傷口が開いてしまうことがあります(縫合不全)。
傷が開いた場合は、通常軟膏の治療のみで1週間程度で治ります。