ハイドロキノン・トレチノインでシミ治療
FLALUクリニックのリペア治療
ハイドロキノンとは?
ハイドロキノンは、美白や色素沈着の治療に用いられる成分で、シミの改善や予防に対して特に効果を発揮します。
もともと天然の成分として節足動物やイチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶などに存在している化合物です。
ハイドロキノンに触れていた人の肌が白くなったことから、その美白作用が注目されはじめました。
ハイドロキノンは医療機関だけでなく、市販の美白製品にも広く使用されています。
ハイドロキノンの効果
ハイドロキノンの主な効果についてお伝えします。メラニン色素を薄くする
ハイドロキノンはメラニン色素を薄くすることで、既存のシミや色素沈着を軽減します。メラニンが生成した後に還元反応を促し、肌の色味を均一にしシミを薄くします。メラニン色素の生成酵素の抑制
ハイドロキノンはチロシナーゼと呼ばれるメラニン生成に関与する酵素の活性を抑制します。これにより、新しいメラニンの生成を抑制し、肌が新たなシミを作りにくくなります。新たなシミの予防
ハイドロキノンは紫外線による色素斑形成の予防効果があるため、肌が紫外線にさらされてもシミの形成を抑えられます。ハイドロキノンが有効なシミ
ハイドロキノンの主な効果が発揮されるシミには、そばかす、炎症後色素沈着、老人性色素斑(日光黒子)、肝斑などが含まれます。ハイドロキノンの使い方
ハイドロキノンは、夜のスキンケアで取り入れるのがおすすめです。ハイドロキノンを塗布した肌は紫外線の影響を受けやすくなるためです。
顔全体に使用する際は化粧水の後にハイドロキノンを塗布し、クリームで蓋をします。
スポット利用の場合は洗顔後、化粧水や乳液で肌を整えた後に塗布します。濃度の目安は下記のとおりです。
・顔全体の使用は1~1.5%
・シミにスポット使用は3~4%
ハイドロキノンの美白効果を高めるために、美白成分(たとえば、ビタミンC誘導体やプラセンタなど)を配合した美白美容液を使用することがおすすめです。美白美容液は化粧水の後に塗布します。
ハイドロキノンの副作用
ハイドロキノンは強い成分なので、副作用のリスクがあります。ハイドロキノンの主な副作用を3つ解説します。
肌の赤みや炎症
ハイドロキノンの使用初期には、皮膚に赤みや炎症が生じることがあります。
これはハイドロキノンの刺激によるものです。通常、数週間から数か月の使用で症状は緩和されることが多いです。
症状が強い場合は一度使用を中止し、早めに皮膚科への受診をおすすめします。
白斑(色抜け)
高濃度のハイドロキノンの長期使用や過度の使用により、皮膚の一部が白く色抜けることがあります。これはメラノサイト(色素細胞)の機能が低下するためです。
濃度5%程度までのハイドロキノンの使用では、白斑の発症リスクは低いとされています。
用法用量を守り、長期使用には休薬期間を設けることでリスクを軽減できます。
他の皮膚症状
一部の人では、かゆみ、湿疹、腫れなどの症状が発生することがあります。これはハイドロキノンが肌に合わない場合の反応です。
症状が強い場合は使用を中止し、医師の指示を仰ぎましょう。
濃度が高いほど副作用のリスクが高まるため、顔全体に使用する場合は低い濃度を使用するのがおすすめです。
また、長期間にわたってハイドロキノンを使用する場合は、3ヶ月に1回以上は肌の様子をチェックするため、ハイドロキノンを使用しない期間を設けることが必要です。
使用時の注意事項
ハイドロキノン使用中は紫外線予防を徹底して下さい。
また、できる限り夜だけの使用にとどめ、ハイドロキノンを塗布した部位が紫外線にあたることを避けましょう。
ハイドロキノンを使用していると、紫外線にさらされた場合、シミが逆に濃くなる可能性があるためです。
これはハイドロキノンの効果によりメラニン色素の生成が抑制されていることが原因です。メラニン色素は紫外線から肌を保護するために生成されます。
ハイドロキノンはメラニン色素の生成を抑制し、肌の色素沈着を軽減します。そのため、ハイドロキノン使用中は肌が紫外線に対して脆弱になるのです。
ハイドロキノンを使用している場合、紫外線から肌を守るために、日中は必ず高SPFの日焼け止めクリームを塗布し、帽子やサングラスなども取り入れるのがおすすめです。
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ピーリングとの併用で浸透効果が高まる
ハイドロキノンを使用する際、ピーリングなどの皮膚施術を受けることで、肌の表面が整えられ、ハイドロキノンがより浸透することが期待できます。
高い効果と安全性を両立するには、医療機関で処方・処置してもらうことがおすすめです。
トレチノインとは?
トレチノインは、ビタミンAの誘導体であり、肌の再生プロセスを活性化させる医薬品です。トレチノインは肌のターンオーバーを促進する作用があります。
これにより、古い角質が剥がれ落ち、新しい肌細胞が表面に現れ、肌のトーンが均一になり、シミやシワの改善が期待できます。
また、皮脂腺の機能を低下させてニキビを改善し、コラーゲン生成を刺激して肌を若返らせる効果も期待できます。
トレチノインの効果
ニキビへの作用
トレチノインは皮脂腺の活動を調整し、皮脂分泌を抑制します。毛穴の詰まりやニキビの予防に効果があります。
また、皮膚の新陳代謝を活性化し、皮膚細胞の分裂が増加します。古い角質が効率的に剥がれ、ニキビの改善を促進します。
シワへの作用
トレチノインは真皮層でのコラーゲンの生成を増加させ、肌のハリや弾力を向上させ、シワの改善をサポートします。
皮膚の新陳代謝が促進され、古い皮膚細胞が効果的に置き換わり、しわの改善が期待できます。
シミへの作用
トレチノインは皮膚の新陳代謝を加速し、古い皮膚細胞が剥がれ、メラニンの排出が促進されます。これにより、シミやくすみが薄くなります。
肌の弾力アップ
トレチノインはコラーゲンの生成を増加させ、肌の弾力を向上させます。<これにより、肌がより若々しくなります。
また、粘液性物質であるヒアルロン酸の増加を促進し、肌を保湿してみずみずしさを保ちます。
トレチノインの使い方
トレチノインは、洗顔後、化粧水で肌を保湿した後に塗布します。
トレチノインの濃度は使用目的によって異なります。
・ニキビの治療や軽度の肌の改善: 低濃度(0.025% ~0.05%)
・中程度のシミやシワの改善: 中濃度( 0.1%~ 0.25%)
・重度のシミやシワの改善: 高濃度(0.4% ~ 0.1%)
トレチノインを連続して使用すると、肌が徐々に耐性を持ち、効果が薄れることがあります。このような耐性を軽減し、効果を維持するために、以下のようなサイクルを採用します。
・トレチノインを2〜3ヶ月間使用する
・1ヶ月ほど休止期間を取る
・休止期間の後、治療を再開する
使用濃度や使用サイクルは、個人の肌質や求める効果によって異なります。そのため、トレチノインは医療機関で医師の診察をもとに使用することが推奨されます。
トレチノインの副作用
トレチノインの副作用による症状は、下記のような症状があります。
赤み
皮むけ
ヒリヒリ感やかゆみ
赤みはレチノイド反応と呼ばれるもので、トレチノインの作用によるものです。皮むけはトレチノインのターンオーバー促進作用に関係しています。
ヒリヒリ感やかゆみは、皮膚が皮むけすることによりバリア機能が低下しているために現れる症状です。
これらの症状は通常、トレチノインの使用を始めてから数週間の間に発生し、その後緩和される傾向があります。
トレチノインの副作用リスクを軽減するため、過剰な肌の刺激を避け、肌を優しく扱いましょう。刺激の強い洗顔剤や化粧品を避けてください。
使用時の注意事項
トレチノインは冷蔵庫の保管で1~2ヶ月で使い切るのがおすすめです。熱や紫外線で分解されやすく、常温保存だと効果が低下する恐れがあります。
処方してもらうトレチノインは、使用期限が1ヶ月に設定されているものが多いので、使用期限内に使い切れなくてもその都度新しく処方してもらい、安全に使用することが大切です。
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トレチノインとハイドロキノンの併用でシミを改善
トレチノインとハイドロキノンの組み合わせは、シミを改善する治療として美容皮膚科で広く利用されています。
トレチノインの肌の再生作用とハイドロキノンのシミ抑制作用の相乗効果でシミを効果的に薄くできるとされています。
トレチノインとハイドロキノンを併用する際の、塗布の順番は下記となります。
洗顔後、化粧水を塗った肌にまずトレチノインを塗布し、その後ハイドロキノンを塗布します。最後に、トレチノインとハイドロキノンを塗った場所以外の肌に保湿クリームを塗って終了です。
肌の乾燥が気になる場合は、化粧水の後に保湿クリームを塗った後、トレチノインとハイドロキノンを塗布します。
ハイドロキノン・トレチノインに関するQ&A
効果はどれくらいであらわれますか?
ハイドロキノンを使用して肌の効果を実感するには、通常2〜3ヶ月ほど、トレチノインのスキンケア効果は1ヶ月ほどで実感できると言われています。
即効性というよりもターンオーバーを整えて肌質を改善していくイメージです。いずれも副反応の様子を見ながら休止期間をふまえて継続する必要があります。
妊娠中や授乳中でも使用できますか?
ハイドロキノン・トレチノインともに妊娠中・授乳中の使用は控えることが推奨されています。ハイドロキノンは色素細胞に対する毒性があり、胎児にも影響がある可能性が否定できません。
トレチノインは、ビタミンAが胎児に影響を及ぼす可能性を考慮して使用を制限しています。
保管方法を教えてください。
ハイドロキノン・トレチノインともに冷蔵庫での保存が推奨されます。トレチノインは、分解が速いので、1ヶ月で使い切ることが望ましいです。
ハイドロキノンは酸化しやすい性質があります。茶色く変色したものは使用を控えましょう。
長期間で使用を続けても良いですか?
ハイドロキノンやトレチノインは使用し続けると肌が耐性をもつことがあり、効果が薄れる可能性があります。
そのため、一般的には最短で2ヶ月から最長で3ヶ月の使用を目安にし、その後1ヶ月から2ヶ月の休薬期間を設けることが推奨されています。
このサイクルを繰り返し、耐性をつけることなく効果を引き出すことが可能です。
シミが悪化することはありますか?
ハイドロキノンを使用後、紫外線にさらされるとメラニンの過剰生成が刺激され、シミが濃くなる可能性があります。
メラニンは紫外線からのダメージを軽減するバリア機能も持っています。そのため、メラニン生成が抑制されると、紫外線による肌へのダメージが増加し、シミが濃くなる可能性があるのです。
ハイドロキノン使用中は紫外線対策を徹底することで、シミが増えるリスクを軽減できます。
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