脱毛症に本当に効果のある治療法は「◯◯◯」を塗ることだった

今回は、日本皮膚科学会の「脱毛症ガイドライン2017」に書いてある、脱毛症の効果的なケアについてお伝えします。

ガイドラインに書いてある事とは?

脱毛

ガイドラインには大事なことが色々と書いてあります。脱毛症に対するいくつかの治療について検証されてます。

今回はオススメなケアについてお伝えします。
しかし脱毛症に関して一番大事なことは、外側からのケアではなく気持ちとしてストレスを溜めないことです。

髪の毛が抜けること自体もストレスになってしまうことも考えられますが、ストレスを感じたままだと抜けるのが治りません。
「どうしてもストレスが溜まってしまい治らない」という方は、「脱毛症NG行動3つ」の記事も参考にしていただけたらと思います。

「ミノキシジル外用液」を塗る

脱毛

脱毛症ガイドラインの推奨する治療方法は、「ミノキシジル外用液」を塗ることです。
男性の場合は5%、女性の場合は1〜2%のミノキシジル外用液を使用することを推奨されています。

いきなり核心をついた答えを言ってしまいました。

今から急いで買いに行こうと思う方もいるかと思いますが、「ミノキシジル外用」を使用する上でとても大事なことがあります。この点を無視して使用すると、後々大変なことになりますので注意してください。

「ミノキシジル外用液」は、市販品の育毛剤で売っているもので十分効果があります。
市販品の育毛剤を使っていただくのが一番です。
脱毛症の患者さん1242名の女性患者さんを対象として、大体6〜8ヶ月くらい使用したところで効果があるということがきちんと確認されています。

「ミノキシジル外用液」は、1%、2%、5%の種類が売っていますが、男性の方は5%を使用した方が効果が高いと分かっています。

女性の場合は5%も確かに良いのですが、5%を使用した患者様のうち、14%の患者さんがかぶれを起こしてしまい逆効果だったという報告があります。
また、同じ試験では2%の濃度を使用した患者様は6%程との報告もまります。5%と2%のミノキシジル外用液では、かぶれている人数に差が出ていると言うことで、5%の外用液は女性にはNGと言われています。

しかしガイドラインとは別の論文・別の調査結果では、5%でも2%でもほとんどかぶれている人数に変わりがなく、むしろ5%のものを使った人の方がかぶれていなかったという報告もまります。

そのため「絶対に5%が女性にはNG!」というわけではないのですが、ガイドラインですので、きちんとした結果という意味では5%でかぶれを起こす可能性が否定できません。そのため、女性の場合は安全面を重視し、1%もしくは2%を使用してください。

1%でも十分に生えてきているのが確認されていま。
初めは、「1%のものを使いましょう」と報告されています。

「ミノキシジル外用液」の落とし穴

脱毛

今までの内容を聞くと「1%、2%を買って使えばいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかと思います。しかし「ミノキシジル外用液」1つだけには落とし穴があります。

ミノキシジル外用液を使い始めると、使用し始めてから2~8週間程で、「休止期脱毛」という症状が出る可能性があります。むしろどんどん抜けてしまう脱毛症が起こる可能性があるというのが、報告されているのです。

ガイドラインにも、「使用当初にそのことを説明すること」と書いてあるくらい起こる可能性が高いと言われています。

つまり、「最近急激に髪がどんどん抜けてきた」「ストレスを感じた後に髪が抜けてきた」という方は、あなた自身の脱毛が今「休止期脱毛」という脱毛症の可能性が高いです。

「休止期脱毛」で今まさに抜けていますという時に「ミノキシジル外用液」の反応でさらに休止期脱毛が加速されたら、不安が重なってしまいます。
そのため私自身は今急に抜けている「休止期脱毛」の方には、「ミノキシジル外用液」の使用をオススメしていません。

もともと、「脱毛症ガイドライン」とは「休止期脱毛」という一つの脱毛のことをさしているわけではありません。「びまん性脱毛」や年齢によってどんどん抜けていく脱毛症など、脱毛症全般に関して述べています

脱毛症全般の様々な病気の中で「休止期脱毛」はごくわずかな一部分を言うため、「休止期脱毛」の人には「この治療が良いよ」とは言ってないのです。

そのため「ミノキシジル外用液」を使用し始め2~8週間程度で「休止期脱毛」が逆に起きてしまう可能性があるものを、「休止期脱毛」が起きている時に使うことはオススメできません。

ミノキシジル外用液を使用する場合は、髪が抜け始めたなと思い始めてから6ヶ月程経ったところで、「抜けるのは止まったけれどもなかなか生えてこない」と感じた時に使っていただくのが一番良いと思います。

まとめ

「日本皮膚科学会脱毛ガイドライン」の2017年版によると、脱毛症に対するおすすめの治療方法は「ミノキシジル外用液」を使用することです。男性は5%、女性は1%か2%のミノキシジル外用液を使用してください。

しかし休止期脱毛で、今現在急激に髪の毛が抜けている時は、使わない方が安全です。髪の毛が抜けるのが落ち着いてきて、なかなか生えないという時に使うことがオススメです!

脱毛症に本当に効果のある治療法は「◯◯◯」を塗ることだった

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