【皮膚科専門医が解説!】ウイルス性には効果あり?イボコロリで顔や首のイボは取れるのか(使い方も解説)

今回は、イボができたときに手軽にセルフケアとして行える「イボコロリ」について詳しく説明していきます。

顔イボ

イボコロリとは何なのか?

イボコロリとは、主に手の平や足の裏にできた魚の目・タコ・イボを治療する薬で、主成分はサリチル酸です。(サリチル酸50%、サリチル酸10%のタイプがあります。)
病院で処方する「スピール膏」という薬にも、サリチル酸50%が配合されています。
そのため市販のものを使用していただいても、問題ありません。

イボコロリでイボが取れる仕組み

イボコロリ

イボコロリに含まれるサリチル酸がは、角質を柔らかくする効果があります。

サリチル酸は皮膚を溶かすわけではなく、魚の目やタコなどの硬くなっている角質と、その周りの細胞も剥がれやすくする働きがあります。

イボコロリの使い方ですが、イボコロリはテープ状になっているので角質の厚くなったところにイボコロリがしっかりとくっつくように貼ってください。特に足の裏などに貼る場合は、注意が必要です。

イボコロリがずれてしまうと、効果を出して欲しいところとは別の部位に効いてしまい正常な皮膚がベロっと剥けてしまい痛い思いをしてしまいますので、上からテーピングなどでしっかりと固定することをおすすめします。

このまま3日から7日ほど貼りっぱなしにします。
入浴時も貼りっぱなしです。

目安として、薄いタコや魚の目の場合は3日程度で十分です。
硬くて削りもしないカチカチの場合は、7日ほど貼るのがおすすめです。

効果の出方には、個人差があるためまずは3日ぐらいからスタートしてみてください。

イボコロリには貼るタイプの他に、塗るタイプの物もあります。

これは一日4回角質が方になっているタコや魚の目に毎日塗るものになります。
個人的には硬くて厚いタコや魚の目には、塗るタイプよりも、貼るタイプの方がおすすめです。

ウイルス性のイボや顔や首にあるイボには効果があるのか?

粉瘤

結論からいうと、イボコロリはウイルス性のイボ(尋常性疣贅)には効果があります
皮膚科学会から出されているガイドラインでもサリチル酸がウイルス性のイボに効果があるとの記載があります。
タコや魚の目は、角質が硬くなっている状態をさしていてウイルス性のイボの中でも尋常性疣贅は角質が厚くなっているタイプなので、まさにイボコロリはおすすめと言えます。

しかし同じようにウイルス性のイボでも、柔らかい水いぼには刺激が強すぎるため使用しないでください。

次に顔や首にできたイボに関してですが、皮膚の薄い部位にはイボコロリは刺激が強すぎるため貼らないでください。
もともとイボコロリは、手のひらや足の裏など皮膚が厚く硬いところのウイルスに対して効果を発揮するために作られています。そのため顔や首などの角質が薄いところに、イボコロリを貼るのは危険と言えます。

イボコロリを使うのをやめた方が良いイボや部位

首イボ(アクロコルドン)顔イボ(脂漏性角化症)にはイボコロリは使用しないで下さい。 実際に患者様の中でも、顔や首にイボコロリを使用して赤く皮膚がただれてしまい、色素沈着をしてしまったという方もいらっしゃいます。

2023年のアメリカの学会で報告された論文では、サリチル酸25%を含むほくろ除去クリームを作り、使用したところ傷ができたり皮膚がただれてしまったなどの副作用が色々と報告されました。
市販品で手軽に買えるものではありますが、柔らかいところには使用しないよう気をつけて下さい。

首イボ治療の詳細はこちら

【皮膚科専門医が解説!】ウイルス性には効果あり?イボコロリで顔や首のイボは取れるのか(使い方も解説)