ピュアビタミンCは逆効果?効果とデメリットについて解説

今日は肌に良いと言われる「ビタミンC = Lアスコルビン酸」が「肌に逆効果なこともある」という、少しショッキングな内容になるかもしれないのですが、ご説明していきます。

ビタミンCは、シミに効果があったり、コラーゲンが生成されるのを助けてくれ、さらに老化も食い止めてくれて、ニキビにも効く上に、毛穴まで引き締めてくれる、とても嬉しい成分です。

ケミカルピーリング

これを聞くと、「今すぐビタミンCの化粧品を使おう!」と思う方が多いかと思います。

しかし、そう思った方は少し待って下さい!

この効果は、ピュアなビタミンCいわゆる「L-アスコルビン酸」だと不十分な可能性があります。そこに関しても解説していきます。

ピュアなビタミンCの残念なポイント

ポイント①ピュアビタミンCに水を混ぜると、すぐにどんどん壊れていってしまう

水

せっかく肌に塗るのであれば、「肌に効かせたい!老化を食い止めてくれるんだ!」「シミも消えるんだ!ニキビにもいいんだ!」という風にビタミンCを効果的に使いたいですよね。

しかし、効果が出る前にビタミンCが壊れ、効果が落ちているという事があります。
実際、ビタミンCは”HP7”といって中性です。
アルカリ性でも酸性でもなく、水と同じ中性に調整したビタミンCの水溶液は、実は配合して3時間く程で効力が半分に落ちてしまいます。

「24時間経過すると、ビタミンCの成分がゼロになっている…」と文献での報告もあります。

 

そのため、水に混ぜたビタミンCは、どんどん壊れていってしまうので、通常のピュアなビタミンCではなく、「プロビタミンC」「ビタミンC誘導体」と言われるものの方が安定性が良く、効果的に使うことができます。

ポイント②せっかく塗っても効かせたいところに届きにくい

皮膚構造「ビタミンCを効かせたいのはどこ?」と考えた時に、皮膚は、1番上から「角層」「表皮」その下に「真皮」「皮下脂肪」という構成をしています。

その中で角層があって表皮があり、表皮と真皮の間に「基底層」というところがあります。基底層の所に、色を作るメラニンを生成する「メラノサイト」という細胞があったり、細胞が新しく出てくる「ケラチノサイト」のもとになるものがあるのです。

 

それにプラスし、基底層より少し下の所からコラーゲンなどが増えている「真皮」というのが始まっているので、基底層にはビタミンCをとても効かせたいのです。

 

基底層まで成分を届けるとなると、「脂溶性」といって、脂に溶けやすい成分の方が届きやすいです。

それでは、「ピュアビタミンC = Lアスコルビン酸」がどうかというと、「水溶性」と言って水に溶ける性質を持ってます。

そのため、基底層までビタミンCを届けたいとなった時に、水溶性のビタミンCは、どうしても届く量が少なくなってしまう、もしくは十分に届かないうちに、肌の中で壊れてしまう可能性が高くなってきます。

それならば「水溶性ではなく脂溶性にすればいいのでは?」と思うかと思います。
しかし、ピュアビタミンCは粉末で手に入りますので、粉末を買ってきて脂に混ぜたりクリーム状のものに混ぜて塗れば、肌に効きそうな雰囲気があります。しかし、あくまで混ざってるだけで溶けているわけではありません。

脂には溶けていない状態のため、基底層まで届きにくくなります。

クリームに「ビタミンC = Lアスコルビン酸」を混ぜたら、ザラザラにならなくて溶けてますよと言われる方もいらっしゃるのですが、これはクリームの脂成分に溶けているのではありません。

クリームを見るとその配合成分の所には、「水」と書いてあります。
配合されてる水の方に溶けているのであって、脂の方には残念ながら「ピュアビタミンC = Lアスコルビン酸」は溶けていません。

こういった時に使うために開発されたのが「プロビタミンC」「ビタミンC誘導体」です。これらの中には水と脂の両方に溶ける性質を持っているものもあれば、脂のみに溶ける性質を持ってるものもあります。

「プロビタミンC」「ビタミンC誘導体」を使用した方が、より表皮の下の基底層まで効かせることができます。

ポイント③ビタミンCが肌を痛めてしまうリスクがある

ピュアビタミンCの残念なところ3つ目が、大事なポイントになってきます。

紫外線

1個目や2個目のポイントは、せっかく塗っても効果が低かったなで済むのですが、3つ目は、ピュアなビタミンCを大量に肌に塗ることによって、逆にお肌を傷めてしまうリスクがあるということです。

ただピュアなビタミンCを、大量に塗ったからといってすぐに肌が痛むわけではなく、ピュアビタミンCを大量に塗り、塗った状態で紫外線に当たってしまうと困った事が起きます。

ビタミンCラジカル」というとてもこわい物質が出てしまうのです。
ビタミンCラジカルは肌にとって、強い刺激になり肌の細胞を痛めてしまう可能性があります。

 

特に夏場、海に行く前にシミにならないようにと、ビタミンCをたっぷり塗ってから海に出かけてしまった場合は、海水の中に含まれる鉄分などの、金属イオンとビタミンCが反応してしまいます。
より加速度的に「ビタミンCラジカル」という、肌にとって刺激になる物質が出てしまうことがあります。

そのため、海に行って日(紫外線)にすごく当たる予定の前には、ピュアビタミンCは塗らない方が安全です。
少なくともピュアビタミンCを大量に塗った後は、3時間程は日に当たらないことがオススメです。

紫外線に関しても、「プロビタミン」や「ビタミンC誘導体」の方が、肌の上で「ビタミンCラジカル」に変わることが少ないため、安全に使っていただくことができます。

ビタミンCについてのまとめ

今日のポイントは「ビタミンCは壊れやすい」です。

壊れないように使用直前に、粉末のビタミンCを溶かして使ったとしても、効果を出したい基底層には、十分に浸透しにくいです。

それどころか大量に塗り、紫外線を浴びてしまうと「ビタミンCラジカル」という
肌に良くない成分が出てきて肌を痛めてしまうことがあります。

ビタミンCの化粧品使うとしたら、「ピュアビタミンC = Lアスコルビン酸」ではなくて、「プロビタミンC」もしくは「ビタミンC誘導体」という風に書かれている商品を使用することがオススメです。

おまけですが、「プロビタミンC」「ビタミンC誘導体」にも色々なタイプがあります。その中で肌に塗って効果的なもの、肌に塗ってもあまり皮膚に吸収されず、むしろ肌に塗るよりはサプリメントで摂っていただいたほうがより効果的なタイプのものもあります。

こちらに関しては、再度別の記事でご紹介していきます。

ピュアビタミンCは逆効果?効果とデメリットについて解説

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