ピュアビタミンCは逆効果?正しい使い方を解説【皮膚科専門医監修】

肌に良いと言われる「ビタミンC = Lアスコルビン酸」が、実は「肌に逆効果なこともある」ことを知っていますか?
ビタミンCは、
・コラーゲンの生成
・老化防止
・ニキビ改善
・毛穴の引き締め
これを聞くと、「今すぐビタミンCの化粧品を使おう!」と思う方が多いかと思います。
しかし、そう思った方は少しお待ちください。
この効果は、ピュアなビタミンC、いわゆる「L-アスコルビン酸」だと不十分な可能性があります。
この記事では、ビタミンCが逆効果になってしまう理由について、詳しく解説します。
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1)ピュアなビタミンCの残念ポイント

ピュアビタミンCにまつわる残念ポイントは、3つあります。
1.壊れやすい
2.浸透しにくい
3.肌を傷めるリスク
デメリットをおさえて、効果的に利用しましょう。
ポイントを詳しく解説しますので、ぜひ覚えておいてください。
残念ポイント① ピュアビタミンCは壊れやすい

ビタミンCをせっかく塗るなら、その効果を最大限に引き出したいですよね。
けれど、ビタミンCは効果が出る前に壊れてしまい、その効力が落ちている場合があります。
ビタミンCは、中性(pH7)です。アルカリ性でも酸性でもない、中性に調整されたビタミンCの水溶液は、配合からわずか3時間程度で効力が半分に低下すると言われています。
さらに、「24時間経過すると、ビタミンCの成分がゼロになってしまう」という報告もあります。
水に混ぜたビタミンCはどんどん壊れてしまうため、通常のピュアなビタミンCではなく、「プロビタミンC」や 「ビタミンC誘導体」と言われる成分の方が安定性が高く、効果的に使うことができます。
プロビタミンCとは
プロビタミンCとは、体内でビタミンC(アスコルビン酸)に変換される化合物のことを言います。
これらの化合物は、ビタミンCそのものではありませんが、肌や体内で活性型のビタミンCとして機能します。主に化粧品やサプリメントに使用されます。
ビタミンC誘導体とは
ビタミンC誘導体とは、ビタミンC(アスコルビン酸)を化学的に変化させた成分で、安定性や浸透力を高めたものです。
通常のビタミンCは酸化しやすく、肌に直接使用すると効果が減少しますが、その欠点を補うために開発されたものがビタミンC誘導体です。
残念ポイント② 肌に浸透しにくい

皮膚は、表面から「角層」「表皮」「真皮」「皮下脂肪」の順に構成されています。
また、表皮と真皮の間には「基底層」という層があります。
実は、効果を発揮させるためには、この基底層に対してビタミンCを届けたいのです。
基底層は色を作る「メラノサイト」や細胞を新しく作る「ケラチノサイト」のもとが存在する部分です。
基底層までビタミンCの成分を届けるとなると、「脂溶性」といって、脂に溶けやすい成分を使用するのがおすすめです。
しかし、 「ピュアビタミンC = Lアスコルビン酸」は「水溶性」と言って水に溶ける性質を持っています。
基底層までビタミンCを届けたいとなったときに、水溶性のビタミンCは、どうしても届く量が少なくなってしまいます。
もしくは十分に浸透しないうちに、肌の中で壊れてしまう可能性があります。
「それなら、水溶性ではなく脂溶性にすればいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。
たしかに、ピュアビタミンC(L-アスコルビン酸)は粉末で手に入るため、オイルやクリームに混ぜて塗れば効果がありそうに思えます。
けれど、粉末を油に混ぜても、ただ混ざっているだけで、オイルやクリームに溶けているわけではありません。
オイルやクリームにビタミンCを混ぜて、「ザラザラしないし、溶けている」と感じる方もいるかもしれませんが、実際にはクリームの脂成分に溶けているわけではありません。
クリームの配合成分を確認すると「水」と記載されていることがあります。
この場合、ビタミンCが溶けているのは水分であり、脂ではありません。
残念ながら、ピュアビタミンC(L-アスコルビン酸)は脂には溶けないのです。
こうした問題を解決するために開発されたのが、「プロビタミンC」や「ビタミンC誘導体」です。
これらは、水にも脂にも溶ける性質を持つもの、脂にだけ溶ける性質を持つものなど、さまざまなタイプがあります。
「プロビタミンC」「ビタミンC誘導体」を使用した方が、より表皮の下の基底層までビタミンCの効果を届けることができます。
残念ポイント③ ビタミンCが肌を痛めてしまうリスクがある

ピュアビタミンCの残念なポイント3つ目が、とても重要です。
残念なポイント1と2に関しては、「 せっかく塗っても効果が低かったな」 で済みますが、3つ目は、ピュアなビタミンCを大量に肌に塗ることで、逆にお肌を傷めてしまうリスクがあるということです。
もちろん、ピュアビタミンCを大量に肌に塗ったからといって、すぐに肌が傷むわけではありません。
しかし、ピュアビタミンCを大量に塗り、塗った状態で紫外線に当たってしまうと肌を傷めてしまうのです。
これは紫外線に当たることで、「ビタミンCラジカル」という肌にダメージを与える物質が出てしまうのが原因です。
ビタミンCラジカルは、肌にとって強い刺激になり、 肌の細胞を痛めてしまう可能性があります。
特に夏場、海に行く前にシミにならないようにとビタミンCをたっぷり塗ってから海に出かけてしまった場合は、海水の中に含まれる鉄分などの金属イオンとビタミンCが反応してしまいます。
金属イオンとビタミンCが反応することで、 より加速度的に「ビタミンCラジカル」が出てしまうことがあるのです。
そのため、海に行って日(紫外線)にすごく当たる予定の前には、ピュアビタミンCは塗らない方が安全です。
少なくともピュアビタミンCを大量に塗った後は、3時間ほどは日に当たらないことがおすすめです。 紫外線に関しても、「プロビタミン」や「ビタミンC誘導体」のほうが、肌の上で「ビタミンCラジカル」に変わることが少ないため、安全に使っていただけます。
2)ピュアビタミンCは壊れやすい――知っておきたいその特性
今回おさえておきたいポイントは、ビタミンCが肌の奥まで届きにくい不安定な成分だということです。
ビタミンCが壊れないようにと使用直前に、粉末のビタミンCを溶かして使ったとしても、効果を出したい基底層には、十分には浸透しません。
それどころか大量に塗り、紫外線を浴びてしまうと「ビタミンCラジカル」という肌に良くない成分が発生し肌を痛めてしまうことがあります。
ビタミンCの化粧品を使用する場合は、「ピュアビタミンC = Lアスコルビン酸」ではなくて、「プロビタミンC」もしくは「ビタミンC誘導体」と記載された商品を使用することがおすすめ です。
「プロビタミンC」「ビタミンC誘導体」にもいろいろなタイプがあります。
その中で肌に塗って効果的なもの、肌に塗るよりは、サプリメントで摂取したほうが効果的なものがあります。
こちらに関しては、再度別の記事でご紹介します。
3)ピュアビタミンCは逆効果?|解説動画をチェック
この記事で紹介したビタミンCの詳細を、皮膚科専門医の「Dr.miko」が動画でわかりやすく解説しています。
ビタミンCの効果的な使い方やお肌への影響について、もっと詳しく知りたい方は、ぜひ動画もチェックしてみてください。
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