首イボはオロナインで取れるの?
今回は私も大好きな「首イボの治療」に関することについてご説明していきたいと思います。
ネットで「首イボ」と検索をすると、「首イボ オロナイン 効果」という「オロナイン軟膏で首イボが取れるのか?」という効果についての検索が多く見られます。家でオロナインを塗ると首イボにいいのかな?と疑問に思っている方も多いのではないかと思いまして、そちらについて解説していきます。
1、オロナイン軟膏とは
オロナイン軟膏は、よく知っている方も多いかもしれませんが、大塚製薬さんから出ている何十年も古い歴史のある良いお薬です。
こちらの主成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩」という消毒薬の成分になります。
クロルヘキシジングルコン酸塩はクリニックで器具の消毒や皮膚の消毒に使用し、消毒薬としてはものすごくポピュラーなものになっています。
消毒薬のため、細菌感染には殺菌効果がすごく高いです。
「オロナイン軟膏 ニキビ」という検索も多く出てくるのですが、ニキビは「アクネ菌」による細菌感染なので、オロナイン軟膏の消毒効果・殺菌効果は良いのではないかと言えます。
2、オロナイン軟膏と首イボ
では、首イボはどうなのか?と考えると首イボは細菌感染ではないです。
首イボは「アクロコルドン」や「スキンタグ」などと言われる皮膚のできもので「良性腫瘍」になります。
そういった意味では、ホクロとほとんど一緒だと考えていただくとわかりやすいと思います。
ホクロに消毒薬を塗っても、残念ながら取れることがないのと同じように、「スキンタグ」や「アクロコルドン」と言われる首イボにも残念ながらオロナイン軟膏の消毒効果というのは無いと考えられます。
しかし、ネットで検索すると「首イボがコロリと取れた!」という記載も確かにあります。
あれが何かを考えると、医学的にはおそらく首に首イボではなく、ニキビ類の細菌感染で吹き出物が出来ており、そこにオロナイン軟膏を塗ると消毒効果で小さくなることはあると思います。
他にも首イボは汗をかくと、痒みが生じてしまい掻きむしってしまうことがあります。掻きむしったところに傷ができ、傷に細菌が入り感染を起こして赤く腫れたところにオロナイン軟膏を塗ると、消毒効果と皮膚に若干の乾燥を起こします。
乾燥して感染が治るということで、吹き出物がかさぶたになり、ポロリと取れる可能性はあると思います。
そういった意味で、細菌感染を起こしたり引っ掻いてしまい赤く腫れた首イボには、オロナイン軟膏を塗ると小さくする効果というのはあるかもしれないということです。
しかし、残念ながら炎症も何も起こしていない「スキンタグ」「アクロコルドン」と言われる茶色くポツポツとした首イボには、オロナイン軟膏の効果は期待できないと考えています。
3、首イボ予防
首イボができること自体を抑えるのは、難しいことです。
予防にオロナイン軟膏を塗るとどうなのか?ということも気になるかと思いますが消毒薬を塗ったからといって「首イボが出ない」という風には考えにくいです。
逆に消毒薬は先程言ったように、皮膚を乾燥させてしまう効果もあります。刺激になってしまうことが考えられるので、予防のためにということであれば、むしろ塗らない方が良いです。
「首イボ予防したい」というのであれば、私のおすすめは肌の老化を抑えたり、刺激や炎症を抑える効果があるもの、さらには紫外線の影響や刺激でできる「活性酸素」をとってくれる効果のあるものを塗るのが1番良いと考えています。
首イボ(アクロコルドン)にオロナインは効果あり?皮膚科専門医が解説
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