オロナイン軟膏にある物を混ぜると…背中ニキビに劇的効果

今回はオロナイン軟膏にあるものを混ぜて、自宅でニキビ治療を行っていく方法をお伝えしていきます。
もくじ
Toggle1)オロナインについて
最初に「オロナイン軟膏」について簡単に説明します。
オロナイン軟膏は昔からある良いお薬ですが、オロナインの主成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩」という消毒薬の成分になります。
たまに患者様から、「オロナイン軟膏ニキビに効きますか?」と聞かれることがあります。
オロナイン軟膏自体は「クロルヘキシジングルコン酸塩」という成分が消毒薬なのでアクネ菌などの細菌にも効きます。
このオロナイン軟膏のもう1つの良い面としては、配合される成分に肌に刺激が強いものが少ないため、塗って害がないものになります。
2)オロナイン軟膏+リンデロン
それでは本題の、オロナイン軟膏にあるものを混ぜてニキビの治療をするというお話なのですが、全てのニキビに効果があるわけではなく、治りにくい背中ニキビに対して使用します。
背中のニキビには3つのタイプがあります。
1つ目は、腫れて膿を持った10代の方によく出るニキビです。
2つ目は男性によくできるニキビで、「マラセチア毛嚢炎」というカビによるニキビです。よく汗をかく方や暑い場所での作業が多い方にできることが多いです。
3つ目が女性に多くみられるもので、秋や冬に悪化したり、日焼けなどの強い刺激で肌が弱った時に出てくる湿疹タイプのニキビです。
この3つ目の湿疹タイプのニキビに対して、オロナイン軟膏を使用します。
オロナイン軟膏の良いところとしては、「クロルヘキシジングルコン酸塩」という消毒薬が入っているのですが、実際に手に取ってみるとベタベタ感が強いです。
そのため、消毒液の成分が入っているのですが、「皮脂が多く出る方」や「汗を多くかく方」はオロナイン軟膏ではない違うものを使用した方が良いです。
乾燥し、痒みがある湿疹タイプのニキビの方は、もともと乾燥しているため、オロナイン軟膏のベタベタ感と保湿力も高く、しっとり乾燥を抑えてくれる効果も合わさるため、使用するのをおすすめします。
オロナイン軟膏と合わせて使っていくものが何かと言うと、市販薬でドラッグストアなどでも手に入る「リンデロンVS軟膏」です。
リンデロンVS軟膏は、私たちが処方薬として使用する「ベタメタゾン吉草酸エステル」というステロイドの軟膏と全く同じ成分です。
リンデロンVS軟膏の他には、全く同じ成分で「ベトネベート」という軟膏もあります。
こちらも同じ「ベタメタゾン吉草酸エステル」というステロイドになっています。
昔はあまりなかったのですが、ここ最近は、病院で処方する薬と同じタイプの薬がドラッグストアなどで購入できるようになっています。
このふたつの薬の良いところは、他の成分が全く入っていないところです。
ドラッグストアで販売している薬と病院で処方する薬の何が違うのか?というと、病院で処方する薬は「ベタメタゾン吉草酸エステル」という成分だけがほしい場合、必要な成分が十分入っていて余計なものが入っていないものが多いです。
しかし、市販の薬の場合は医者が見て処方する薬と違い、ご自身で判断し購入使用をするため、実は湿疹なのかそれとも全く違う水虫なのか、診断が誤っている時があります。
そのため市販の薬は、診断が誤っていた時でも問題がないように、Aという成分とBという成分の両方を入れていることが多いのです。
また、市販のお薬にはいろんなタイプがあり、それぞれの特徴を出すために少しメントールが入ってスースーするタイプの薬や、他の炎症を抑える成分が何種類か入っている薬というのがあります。
私たち医者が思うことは、あまり色々な成分が入っていない薬の方が、かぶれなどを起こす可能性が少ないため、擦れや乾燥が原因でできる湿疹タイプのニキビには余計な成分が入っていない、有効成分だけが入っているタイプのものがオススメです。
しかし、この薬は「ステロイド」になりますので、使用期間としては長くても1週間ほどで使用をやめるのが安全です。
今回はなぜ顔ではなく、背中のニキビに対して使用していくのかというと、「リンデロン」という薬は、顔に使用するには強すぎるからです。
顔にはリンデロンを混ぜた薬は使わないほうがいいです。
そこだけは絶対に守ってください。
3)オロナイン軟膏+リンデロンの使用方法
①「オロナイン軟膏」と「リンデロン」の2つをどのように使うか
まずはじめに、オロナイン軟膏だけを使用していきます。
オロナイン軟膏だけを1日1〜2回、背中の痒いところを全体的に3日から1週間塗り、様子を見てください。
様子を見る理由としては、3日ほど塗って良い傾向にあれば1週間塗り続けても良いかなという基準にすることができます。
また3日ほど塗っても徐々に悪化しているときは、オロナイン軟膏の成分でかぶれている可能性もあるため、オロナイン軟膏を使用するのはやめたほうが良いですかぶれが起きた場合は、自宅での治療ではなく一度クリニックを受診されてください。
1週間使用し症状が改善してくる場合は、下手にステロイドを混ぜずにオロナインだけの使用で良いと思います。
②1週間経過し、悪化はしていないがすっきり良くならない場合
ここで初めて、ステロイドタイプの薬の出番になります。
オロナイン軟膏とリンデロン軟膏を小さめの容器に入れて混ぜていきます。
※この時、可能であれば使用する容器を熱湯で一度消毒してください。
混ぜる量としては、オロナイン軟膏が2対してリンデロンステロイドの軟膏は1くらいあれば十分です。
2:1くらいの量で混ぜて使ってください。
しっかり分量を測っても良いのですが、そこまで厳密でなくて大丈夫です。
2:1の分量で混ぜたオロナイン軟膏とリンデロンを混ぜていきます。混ぜる時は指ではなく小さめのスプーンなどを使用してください。
これも大雑把に混ざっていれば問題ありません。
実際に使用するときは、指で取り背中全体や、痒いところを中心に1日1回か2回(1回の場合は夜だけ、2回の場合は朝晩塗ってください)
4)軟膏を塗るときの注意点
軟膏を塗るときの注意点として、軟膏を擦り込み過ぎないようにしてください。
擦り込みすぎると、皮膚に刺激が加わり悪化するだけなので絶対にしないでください。
軟膏は擦り込んだら効くわけではなく、薬が塗ってあれば効きます。
浸透していきますのでべたつかない程度に塗り広げていただけたら十分です。
軟膏はどうしてもベタつきが強いものになるため、洋服も汚れてしまう可能性があります。
軟膏塗って寝る時は、清潔でしっかり洗濯し、着心地が良いものであれば何を着ても問題はありません。
注意点として、洗剤や柔軟剤の成分があまり残ってると、かぶれの原因にもなってしまうので、少なめに入れてあまり柔軟剤の成分が残らないようにしてください。
オロナイン軟膏にステロイドの軟膏を混ぜて、湿疹タイプの背中のニキビに使用していくのはおすすめです。
しかし、腫れたニキビやカビでできているタイプのニキビに対しては逆効果になるため使用はしないでください。
オロナイン軟膏にある物を混ぜると劇的効果…背中ニキビ対策に
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