トランシーノIIは本当に肝斑に効くのか?

肝斑

今回はトランシーノ2が発揮する効果について詳しくご説明していきます。

まず初めに、トランシーノ2でお話を進めていましたが、実際に効果の報告がある論文は、トランシーノ2という製品ではなく、主成分であるトラネキサム酸についての報告になります。

そのためここからは、トラネキサム酸の効果データについてお伝えしていきます。

飲む量や期間については、こちらの動画で詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

トラネキサム酸の歴史

トラネキサム酸が肝斑に効果があるという報告は、今では世界中の論文において発表がされています。

実際の診療でもトラネキサム酸は肝斑を改善するための薬として多くの患者様に処方されている薬です。

最初のトラネキサム酸の効果が発表されたのは、昭和54年の日本からになります。

そして、その後の昭和60年代に入ってから蕁麻疹の治療にトラネキサム酸を長期間飲んでいたという患者さんの中で、肝斑が薄くなったという報告がありました。

なぜ肝斑に効果があるのか、わからないものの実際に患者さんたちの症状が改善されるということで皮膚科で処方されるようになったと推測されています。

私が皮膚科医になった2001年に、大学病院の先生たちの間でトランサミンが肝斑に効果的だという学会発表が話題になって処方されるようになりました。

その頃から患者さんに処方して約20年以上経過しますが、やはりトラネキサム酸を内服している方が肝斑が薄くなるスピードが早いなと実感しています。

トランシーノ2

内服薬によるトラネキサム酸の効果

肝斑

内服によるトラネキサム酸の効果を裏付けるデータをご紹介します。

2022年に報告されたの論文では約46本の論文を総合的に分析した結果特に難治性の肝斑ではトラネキサム酸を飲み薬で飲む治療、つまり塗り薬やマイクロニードルなどと違い、飲む治療というのが1番効果的だったと結論付けています。

また2018年に発表された論文では44人の女性を2つのグループに分け、グループAはトネサム酸の飲み薬と日焼け止め、グループBは偽の薬と日焼け止めというように2グループ分け3ヶ月にわたり肝斑の経過を観察しました。

結果としてトラネキサム酸を飲んだグループAでは肝斑が49%減ったのに対して、飲んでいないグループBでは18%しか減っていないという結果が出ています。

他にも様々な論文でトラネキサム酸が肝斑には効果があるということが報告されています。

現在では肝斑治療の第1選択のようになってきています。

色素沈着に対しての効果

色素沈着

そしてもう1つトラネキサム酸が効果があると言われているのが、炎症後色素沈着です。こちらは2022年に発表された論文の中で、炎症後色素沈着を素早く消し去る効果があると報告されています。

実際に当院でもシミ取りレーザー後の炎症後色沈着の影響を素早く消すためにトラネキサム酸を飲むことをお勧めしています。

これらのトラネキサム酸の効果は主に薬が持つ抗プラスミン効果のおかげと考えられていますが、美白剤のようなメラニンに直接的に働きかける効果はないようです。

現在もトラネキサム酸については、まだまだ世界中で研究が続けられているのが現状です。

まとめ

肝斑

ここからは少し余談となってしまいますが、今回調べた範囲ではトラネキサム酸はシミの代表格とも言われる、日光色素斑やそばかすを薄くするというような論文は見つけられませんでした。

現状では肝斑と炎症後色素沈着にのみ効果があると言えます。

またトラネキサム酸の内服が全ての方の肝斑に効果があるわけではありません。

私の経験になりますが、6割から7割の患者さんには効果がという印象です。

そのため、肝斑がある方こちらはまず2ヶ月ぐらいトラネキサム酸を内服していただき、薄くなっているなと感じる方は効果が出ているためクリニックでは継続をしていきます。

逆に2ヶ月飲んでみても変化があんまり感じられない場合は、内服を中断し他の治療方法へ切り替えることをおすすめしています。

トラネキサム酸を飲むだけで肝斑や色素沈着が薄くなるのは、夢のようなお薬ではありますが、日々の生活の中で紫外線から肌を守ることも必要不可欠です。

飲み薬を飲めば大丈夫と安心せず紫外線対策もしっかりと行い、ダブルの効果で美肌を手に入れていただけたらと思います。

トランシーノIIは本当に肝斑に効くのか?

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