肌のくすみを取る方法

老けて見える原因は、シミやシワ、たるみだけではありません。肌全体がくすんでいることも年齢より上に見られる原因となります。

肌がくすんでいると、顔のパーツが凹んで見えたり、不健康に見えたりして、全体的に若々しさから遠ざかってしまいます。

くすみは顔全体に広がるため、ピンポイントのシミやシワよりも見た目に影響することもあります。肌のくすみを改善する方法は、生活習慣の改善や適切なスキンケアが基本ですが、セルフケアで改善が難しい場合は美容皮膚科での専門的な治療を検討するとよいでしょう。

この記事では、肌のくすみを改善する生活習慣やクリニックでの治療方法を紹介しています。くすみを改善して健康で元気な印象を取り戻したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

肌のくすみとは

肌のくすみは「なんとなく顔色が冴えない」「疲れて見える」といった印象を与える大きな要因です。

実際には糖化・血行不良・乾燥・メラニン・炎症など原因によって色味や対策が異なります。同じ“くすみ”でも、正しく原因を見極めないと改善が難しいため、それぞれの特徴を理解することが大切です。

ここからは、5種類のくすみとその原因について詳しくご紹介します。肌のくすみは、肌のキメや透明感が損なわれ、健康的な輝きがなくなって見える状態を指します。

・疲れて見える
・老けて見える
・以前よりベースメイクが厚くなっている気がする

このような悩みがある方は、くすみが原因となっている可能性があります。また、くすみには主に5種類あり、それぞれ色味が異なります。

黄色いくすみ…糖化によるもの（AGEsによる肌の黄ばみ）
青くすみ…血行不良が原因で、顔色が悪く見える
グレーのくすみ…乾燥・ターンオーバーの乱れによるくすみ
茶色のくすみ…メラニンの蓄積（紫外線や摩擦が原因）
赤いくすみ…炎症や肌荒れによる赤みが残っている状態

一言で「くすみ」といっても種類や原因は異なります。

肌が“くすむ”原因

肌がくすむ原因を、くすみの種類別に詳しく解説します。

糖化による黄色いくすみ

黄色いくすみは、糖分の多い食事や急激な血糖値上昇が原因で起こります。体内の余分な糖質とタンパク質が結びつくと、肌が糖化します。

糖化によってAGEs（終末糖化産物）※という成分が生成され、AGEsが黄みを帯びた褐色をしているため、肌表面に黄くすみとして現れます。糖質の中でも特に果糖が糖化を促進すると言われています。

果糖はフルーツや蜂蜜に多く含まれていて、冷やすと甘みが増す特性があるため、ジュースによく用いられます。グライセミック・インデックス値（GI値）が高い食品を好む方も肌の糖化が起こりやすくなります。

GI値とは、摂取後に吸収される糖質の割合を数値化したもので、GI値が高いほど急激な血糖値上昇を招きます。白米・パン・イモ類がGI値の高い食品の代表例です。

また、生活習慣が黄くすみの原因となることもあります。

・果物をよく食べる

・水分補給にジュースを飲む

・炭水化物中心の食生活

※AGEs（終末糖化産物）：食事などで摂取した糖がタンパク質と結びついて生成される老化物質です

血行不良による青くすみ

血行不良による青くすみは、毛細血管や血液の流れが悪くなることで、肌に青みがかった印象を与えます。血行不良により毛細血管が拡張し、血液の酸素供給が減少します。

この状態で血液中のヘモグロビンが、酸素を運ぶ役割が弱まり、ヘモグロビンが持つ青い色が肌に透けて見え、青白く見えるのです。

ストレスを感じやすい…自律神経の乱れや血行不良の原因に
冷え性…代謝が落ちてくすみやむくみが起きやすくなります
運動不足…血流や老廃物の排出が滞り、肌の代謝も低下
喫煙する…ビタミンCを破壊し、肌老化を加速させます

上記のように、「血管が収縮しやすい生活・体質」「血流を促進する習慣がない」という方は青くすみになりやすい傾向にあります。

乾燥によるグレーのくすみ

乾燥によるグレーのくすみは、水分不足やターンオーバーの乱れで角質の排出が行われず、肌に角質が蓄積することで発症します。

水分と油分のバランスが崩れてカサついた肌は、キメが乱れ、肌表面が粗くなります。この肌表面の不均一さが、透明感やツヤを奪い、くすんだ印象を与えてしまいます。

・間違ったスキンケアで油分を取りすぎている
・油分を抑えるためスキンケアでクリームを使用しない
・湿気がなく乾燥した環境にいる

上記の条件に当てはまると、乾燥による角質の肥大を招き、グレーにくすんだ肌になる可能性が高くなります。

メラニンの蓄積による茶色のくすみ

紫外線や摩擦などにより刺激を受けた肌がメラニン色素を過剰に生成し、蓄積することで色素沈着を引き起こします。

・紫外線予防を怠っている
・スキンケアやメイクの際に肌を何往復もこする
・顔を触る癖がある
・マッサージなどで顔を強くこする

このような刺激により、茶色いくすみが生じます。

炎症による赤いくすみ

ニキビや傷で肌が炎症を起こすと、血管が拡張し赤みが生じることがあります。血管が膨張すると毛細血管に血液が流れ込み、血管の色が透けて見えるためです。

皮膚がもともと薄い人はさらに血管が透けやすく、赤いくすみに悩まされる可能性があります。

皮膚が薄くて敏感な人は、外部からの刺激に対して過敏に反応し、炎症が起こりやすい傾向があります。

刺激に対して肌が過剰に反応することで、赤みや炎症が生じることがあります。肌が炎症を起こしているときも、患部に血液が集中し赤みが生じます。

これは肌のバリア機能が低下し、雑菌が繁殖している状態を治癒しようとする体の働きによる現象です。

・ニキビができやすい
・寒暖差のある場所に行くと顔が赤くなりやすい

このような体質の方は、赤いくすみができやすい体質と言えます。

肌のくすみをとる治療方法

肌のくすみを取るには、生活習慣の改善や、スキンケア・保湿にくすみに良い成分を取り入れることが大切です。確実に効果を出したい方は、美容皮膚科での治療もおすすめです。くすみの改善に効果が期待できる治療を紹介します。

サプリで肌のくすみはとれる？

サプリメントは食品に分類されていて、足りない栄養素を補うために摂るものです。

そのため、直接くすみにアプローチする効果を望めるわけではありません。

しかし、「血流をよくする」「メラニンの排出を促す」「炎症の治癒を促進する」などの身体の機能を促進するには、栄養素をバランスよく摂ることが大切です。

そのサポートにサプリメントが役立ちます。

下記の成分をサプリメントで補うと、食事だけでは不足しがちな栄養素を効率的に摂取できます。

糖化を予防する栄養素

・乳酸菌
・カテキン
・ビタミンC

抗酸化作用により肌を刺激から守る栄養素

・ビタミンC
・ビタミンE
・ビタミンB群
・ビタミンK
・亜鉛
・オメガ-3脂肪酸

血流をよくする栄養素

・マグネシウム
・カリウム
・フラボノイド
・亜鉛
・アルギニン
・鉄

自然治癒力を高める栄養素

・プロテイン（タンパク質）
・ビタミンA
・亜鉛
・ビタミンE
・鉄

乾燥には、ヒアルロン酸やコエンザイムQ10などの美容サプリを取り入れるのもおすすめです。

スキンケア、美容液で肌のくすみはとれる？

スキンケアでは、水分をキープし余分な角質をオフするケアがくすみの予防に役立ちます。

スキンケアによるくすみ予防の方法は下記のとおりです。

・日焼け対策

・適切な保湿

・エイジングケア

・角質オフ

紫外線は肌のくすみやシミの原因となります。外出時には日焼け止めを使い、帽子やサングラスで紫外線から肌を守りましょう。

日焼け止めは朝塗って終わりではなく、汗をかいたら塗りなおすのがおすすめです。

メラニンの排出を促すおすすめの成分はビタミンC誘導体・トラネキサム酸・アルブチン・コウジ酸です。

乾燥した肌はくすみの原因になります。保湿クリームや化粧水を使って、肌の水分を補給しましょう。

特に寒い季節や冷房の効いた場所では、水分が蒸発しないよう油分を含んだクリームで肌表面に蓋をします。

おすすめの成分は保水力のある成分であるヒアルロン酸・セラミド・コラーゲンです。

年齢とともに肌のターンオーバーが遅くなり、角質がたまりやすくなります。

エイジングケア製品や美容液を使って、肌の弾力性を保ち、シミやくすみの予防に努めましょう。

角質ケアは週に1回程度、肌に刺激にならない程度に取り入れます。

スクラブやピーリングがおすすめですが、刺激が強いと感じる場合はふき取り化粧水などでやさしくケアするだけでも十分です。

角質ケアにおすすめの成分はフルーツ酸・グリコール酸です。

メイクや汚れをしっかり取り除くことも大切ですが、過度な洗顔は肌の油分を奪い、乾燥を招きます。

低刺激のクレンジング剤を選び、丁寧に洗顔するよう心がけましょう。

肌のくすみにFLALUクリニックのレアセラム

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美容皮膚科のレーザー治療（レーザートーニング）

美容皮膚科のメニューでくすみの改善が期待できるのは「レーザートーニング」です。

当院（FLALUクリニック）でもレーザートーニングを使います。

レーザートーニングは、マイルドな出力のレーザーを顔全体に照射してくすみを改善する治療です。低い出力で広範囲に照射する特長により、従来難しかった肝斑の治療にも用いられます。

メラニン色素にアプローチするため、顔全体に広がるくすみの改善が期待できます。レーザーの熱作用により、肌にコラーゲン生成が促進され、乾燥肌が解消し、乾燥によるくすみにも効果があるとされています。

低出力のレーザーを肌全体に照射するため、効果が表れるまでにQスイッチYAGレーザーよりも治療回数が必要となります。

※QスイッチYAGレーザーとは：シミやそばかすなどの色素沈着をピンポイントで破壊する強力なレーザー治療です。
高いエネルギーを瞬間的に照射することで、メラニンを選択的に破壊し、肌表面のシミを効果的に除去します。
肝斑やくすみには適していませんが、はっきりとした濃いシミを取りたい方に向いている治療です。

レーザートーニングについては、こちらの記事で詳しくお伝えしています。