トラネキサム酸の効果は?飲み続けても大丈夫か

内服

シミが気になる方でトラネキサム酸に注目している方も多いのではないでしょうか。

トラネキサム酸は医師による処方でも市販でも入手は可能です。

肌表面に刺激を与えずメラニンの増生を抑える効果があるため、肝斑治療薬として重宝されています。

この記事では、トラネキサム酸の効果や副作用について詳しく解説しています。

シミ治療にトラネキサム酸を取り入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

トラネキサム酸とは?そのメカニズム

トラネキサム酸がシミ治療薬として使われる以前に、どのような用途で使用されていたのか解説します。

トラネキサム酸(商品名:トランサミンⓇ)は、抗プラスミン効果により止血剤として開発されました。その後の研究や臨床経験から、止血剤以外の用途でも用いられるようになりました。

トラネキサム酸は、必須アミノ酸であるリシンを元に合成されたアミノ酸の一種で、プラスミンの働きを抑制する成分です。

トラネキサム酸作用のメカニズム

トラネキサム酸は、プラスミンと呼ばれる酵素の働きを抑制します。

プラスミンの役割は、血栓の形成後に血液を液化させ、フィブリンを分解することです。

トラネキサム酸によってこのプラスミンの働きが阻害され、血栓の分解が抑制されます。

トラネキサム酸の歴史

1946年にプラスミンの働きが明らかになり、その働きを阻害する物質の研究が進みました。

1954年に日本の研究者によってトラネキサム酸が発見され、その後、1965年に内服薬「トランサミン」として発売されました。

トラネキサム酸の医療利用

シミの治療薬として注目される以前、トラネキサム酸は異常な出血傾向を抑制するために使用されていました。

手術後や白血病患者などにおいて、血栓形成を促進し出血を制御するための薬として重宝された歴史があります。

美白のための薬として注目

近年注目されているのはトラネキサム酸の美白作用です。

メラノサイトの活性化を抑制する抗プラスミン効果によりメラニンの生成を抑制し色素沈着の薄化が期待できるため、シミや肝斑の治療にも用いられています。

以前は飲み薬だけでしたが、シミの治療で用いられるようになってからは塗り薬として処方されたり、化粧品に配合されるなど形態が広がっています。

ピーリング

シミ治療以外の用途

トランサミンは抗アレルギー作用があるため、湿疹や蕁麻疹の治療にも用いられます。

アレルギー反応に伴う炎症やかゆみを和らげ、症状の緩和を図ります。

口内炎や喉の炎症性疾患に対してもトランサミンが有効です。抗炎症作用により炎症を軽減し、痛みや不快感を緩和する効果が期待できます。

血液の凝固を促進し、出血を抑える作用があるので、耳鼻科の手術後の出血予防や、歯科手術後の出血予防などにも有効です。

医薬部外品としての利用

トラネキサム酸は医薬品としてだけでなく、医薬部外品としても使用されています。

1995年には肌あれ防止、2002年には美白の有効成分として承認され、2009年にはトラネキサム酸の誘導体であるトラネキサム酸セチル塩酸塩も美白の有効成分として承認されました。

トラネキサム酸の効果

トラネキサム酸の効果を詳しく解説します。

ニキビ跡

抗炎症作用

トラネキサム酸は炎症やアレルギー反応を和らげ、のどの痛みや口内炎の症状を改善します。ウイルス感染などが原因で発生する症状に対しても有効です。

トラネキサム酸の抗炎症作用は、その主要な働きであるプラスミンの抑制に基づいています。

プラスミンは体内で生成される酵素であり、主に線維蛋白やフィブリンといった物質を分解して血液凝固や血栓形成を促進します。

炎症が起こると、プラスミンが活性化しフィブリンを分解する過程でブラジキニンと呼ばれる物質を生成します。

炎症の痛みや腫れはブラジキニンの血管を拡張させる作用によるものです。

トラネキサム酸はプラスミンの活性を抑制する働きがあるのでプラスミンの過剰生成を抑制し、炎症やアレルギー反応を鎮めます

シミ、肝斑の治療

トラネキサム酸はシミの治療薬としても用いられます。

トラネキサム酸は、色素を生成する細胞であるメラノサイトの活性化を阻害します。

シミの原因は、活性化したメラノサイトが大量のメラニンを生成することです。

トラネキサム酸のメラノサイト抑制作用によって、メラノサイトの異常な活性化が防がれ、シミの発生が抑制できるのです。

特にトラネキサム酸の内服薬は肝斑の治療に有効とされています。

内服だと摩擦や刺激を与えずに有効成分を肌に届けられるためです。

肝斑は少しの刺激で浮き上がってくる性質があり、クリニックのマシンによる肌治療だと肝斑を刺激して逆に増えてしまうリスクがあります。

トラネキサム酸内服治療であれば、肌表面に刺激を与えず体内でメラニンを抑制する効果が期待できます。

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止血作用

トラネキサム酸はけがや手術に伴う異常な出血、月経時の過剰出血などにも処方されることがあります。

トラネキサム酸にはプラスミンの働きを抑制し、血液凝固を促進する作用があるためです。

プラスミンは線溶系と呼ばれる血液凝固系統の一部で、凝血が終わった後に血栓や血餅を分解する役割を果たします。

しかし、過度に活性化されたプラスミンは、血液が適切に凝固できない状態を引き起こし、出血の原因となります。

トラネキサム酸はプラスミンの働きを阻害し、フィブリン分解を抑制することによって出血を止める効果が期待できます。

感染症流行時にも活躍

トラネキサム酸は、新型コロナウイルス流行時ののどの痛みを緩和する薬としても活躍しました。

のどの炎症のメカニズムは、ウイルス感染や組織の損傷によってプラスミンなどのタンパク質が産生されることで、炎症や痛みの原因物質である「ブラジキニン」が生成されることです。

トラネキサム酸は、プラスミンの活性を抑制することで炎症反応を誘発する物質の生成を制御します。

そのため炎症や痛みの症状が軽減できるのです。

服用方法

トラネキサム酸はクリニックで処方される医薬品と、ドラッグストアなどで市販されている市販薬どちらも入手可能です。

医薬品は市販品と比べて医療用医薬品の方が含有量が多く、効果が高いとされている一方、副反応のリスクもあるので医師の処方のもとで服用することが大切です。

トランサミンには250mgと500mgの2つの容量がありますが、容量が多い方が必ずしも肝斑に対してより効果的とは言えません。

トランサミンの半減期は約1.5時間であり、血中濃度を一定に保つためには1日2~3回の服用が推奨されます。

容量の多いものを少ない回数で摂取するのではなく、1日に数回に分割して服用することが効果的です。

トラネキサム酸の内服には即効性はありませんが、美白効果が感じられやすいのは内服の方です。

効果を実感し始めるのは大体1ヶ月頃からとされています。継続的な使用が効果を発揮します。

内服

トラネキサム酸は飲み続けても大丈夫か

トラネキサム酸は副作用も少なく、飲み続けても問題ないとされています。

しかし、継続して飲み続けても効果を感じられない場合はむやみに飲み続けるのはおすすめできません。

1日の摂取量は2000mgまでとされていますが、過剰な摂取は効果の向上には寄与せず、かえってリスクを増加させる可能性があります。

第一三共の肝斑治療薬「トランシーノII」においては、継続服用期間は2ヶ月を目安としています。

参照:トランシーノII添付文書

トラネキサム酸の副作用・注意点

トラネキサム酸にはほとんど副作用がないとされていますが、体質によっては不調が現れることがあります。

まれに現れるトラネキサム酸の副作用は下記の症状です。

・食欲不振
・胸焼け
・吐き気

これらの症状が現れた場合は、医師に相談し、必要に応じて服用を中止します。

内服

トラネキサム酸を服用できない可能性がある方

下記の状態や症状がある場合は、トラネキサム酸の服用を控えるよう推奨される可能性があるので、医師に相談してください。

・血液凝固障害
・血栓ができやすい状態
・妊娠中または授乳中
・脳梗塞や心筋梗塞の既往歴
・腎不全
・ピルの内服中

トラネキサム酸の主な注意点は、血栓ができやすくなることです。したがって、既往歴がある方や血栓形成リスクの高い方は慎重に使用する必要があります。

腎臓の病気や血栓ができやすい体質の方は特に注意が必要です。

トラネキサム酸の服用で白髪になるって本当?

トラネキサム酸の服用によって白髪が増えるという医学的根拠は存在しません

白髪の発生は、髪の毛を生成している毛包の中でメラノサイトと呼ばれる細胞が活動を停止することによって引き起こされます。

トラネキサム酸はこのメカニズムに直接関与しません。

また、医学的な研究や臨床試験を通じて、トラネキサム酸が白髪の発生を促進するという結論を支持するエビデンスも発表されていません。

まとめ

トラネキサム酸はシミの治療薬として有名ですが、炎症を抑えたり止血剤としても服用されたりと複数の効果が期待できる薬です。

内服でメラノサイトにアタックできるので、摩擦や刺激が厳禁の肝斑治療に用いられます。

基本的に飲み続けても問題ありませんが、求める効果を得られない場合は服用を中断し、他の薬を試してみるのもおすすめです。

トラネキサム酸を正しく服用すれば、シミや肝斑が目立たないトーンアップした肌を目指せます。