トランシーノを飲む量は?どのくらいの期間飲み続けても安全?副作用についても
今回は、クリニックでも肝斑治療の際に処方するトラネキサム酸と同じ成分を配合した「トランシーノ2」の効果的な飲み方についてお伝えしていきます。
トランシーノ2は記載している通り、1回2錠を飲みます。トラネキサム酸の量としては2錠で375mgのため、1日4錠で750mgを服用する事となります。
この量は、クリニックの処方量と同じではありますが、クリニックで処方できる薬は1錠で250mgか500mgのものしかありません。
そのためクリニック処方では1錠250mgの薬を1日3回服用するかたちとなります。
1日2回と1日3回どっちが効果的?
1日2回に分けて飲むのと、1日3回に分けて飲むのではどっちが効果的なの?と疑問に思う方も多いかとおもいます。
データによると、250mgを飲むと最大血中濃度が3.9マイクログラム、500mgを飲むと最大血中濃度が6マイクログラムのため、1回あたりの飲む量が多い方が血液中の薬の濃度は高くなります。
トランシーノ2はもともと、クリニック処方と同様に朝昼夕と1日3回飲むことで750mgの成分摂取量でした。
ところが、「効果がわからない」との声が多く寄せられお客様の声を色々と聞いたところ、お昼に飲み忘れるというご意見が多く1日2回に改良をした経緯があります。
薬は決まった量・回数を飲むことで薬の濃度が安定し効果が徐々に出てきます。
そのため効果をしっかりと出すためにも、飲み忘れないようにきっちりと飲むことが重要です。
飲み忘れが多くなってしまうと、効果がでない血中濃度にしかならない場合もありますので注意が必要です。
1日2回が効果的なのか3回が効果的なのかというよりは、ご自身のライフスタイルに合わせて、しっかりと忘れずに飲める方を選択していただけたらと思います。
飲む量は多い方がいいのか?
飲む量が多いほど効果が出るのではないか?と思う方もいるかもしれません。
しかしトランシーノ2の用法用量に記載されている750mgを最大2ヶ月ということを守ってください。
最近の研究結果では、量をたくさん飲めば良いわけではないという報告がありました。
2023年に発表された論文になりますが、1日500mg飲むAグループ、そして1日1000mgを飲むBグループ、この2つのグルー肝斑の改善率や薬をやめた時の再発率について検討しています。
最終的にこの論文では500mgのトラネキサム酸を内服することが、1000mgと比較して同様に効果的かつ安全という風に結論付けています。
他にも2018年に発表された論文では250mgを1日2回、つまり1日の量としてはトランシーノ2よりも少ない500mgの量ですが、この量を飲んだ人と薬の成分が全く入ってないプラセボ薬を飲んだ人を比較し、1日500mgを飲んだ人が2倍以上も肝斑の改善率があるという報告があります。
つまり500mgでも肝斑には効果を発揮するということがわかりました。
まとめ
・トラネキサム酸は1日500mgの量でも肝斑に効果を発揮する・多く飲んだとしても効果にあまり差がない
繰り返しになりますが、トランシーノ2は用法用量通りに、1日750mgを2ヶ月以内を目安に飲むことが、1番安全で効果的になります。
もし、製品に書いている用法用量以外の飲み方をしたいという方は、必ず医師に相談をしてください。
私自身も実際に、20年以上患者様にトラネキサム酸を処方していますが、約2ヶ月飲み続けて全く変化が見られない場合は、トラネキサム酸やトランシーノ2を飲み続けても効果が出にくいタイプの方だと判断ができます。
その場合は、服用はやめて他の治療方法をスタートすることをおすすめしています。
また副作用に関してですが、2017年に合計667人に対して、11の研究を分析した報告で副作用として軽度の月経過小、腹部不快感、皮膚炎などが見られる程度で、安全性が高いと言われています。
しかし、トラネキサム酸は元々は止血効果を高める薬になります。そのため透析を行っている方は飲んではいけない薬です。
そして血液の塊り、つまり血栓ができやすい状態の場合は内服を控えてください。
肝斑を綺麗にするために健康被害が出ることは、避けなければいけません。
具体的にどのような人かというと脳梗塞になったことがある方、エコノミークラス症候群になったことがある人、心臓のトラブルなどで血液をさらさらにする薬を飲む必要がある人、ピルを飲んでいる人、そして喫煙している人などです。
他にも持病があって心配な方は、内服可能かどうか必ず医師に相談して下さい。
トランシーノを飲む量は?どのくらいの期間飲み続けても安全?副作用についても
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