首イボ(老人性イボ)に市販薬やクリームは効く?皮膚科医が解説する正しい治療法

首イボに市販薬やクリームは効く?皮膚科医が解説する正しい治療法_メインビジュアル

首もとにできる小さなポツポツ、いわゆる「首イボ」
ネットで検索してみると、「保湿クリーム」や「ヨクイニン」などのドラッグストアでも買える市販薬でセルフケアできると謳う情報があふれています。

けれど、実際にはこれらの方法で首イボ(老人性イボ)が取れることはありません。では、なぜクリームやオイルでは除去できないのか?首イボの正体とは?

皮膚科専門医・Dr.mikoが、その理由と正しい治療法について解説します。この記事を読み進めれば、あなたの疑問に答えが見つかるはずです。

塗り薬

首もとにあるポツポツ(首イボ)が気になって、なんとかセルフケアで取れないか、ネットで検索したことがある方も多いのではないでしょうか?

市販薬やオンラインで手軽に買える首イボ対策アイテム

ネットで検索すると、ドラックストアや有名オンラインショップ で手軽に購入できる商品が数多く見つかります。

・ヨクイニン
・杏仁オイル
・ハトムギ
・ドクダミエキス

これら4つの成分が首イボに効果的、かつ「保湿が重要」と紹介されているケースが多いです。

手軽に安く自宅でケアができるという点で、人気を集めていると思われます。

セルフケアでイボ取りクリームを塗るだけで首イボが取れるなら、そんな簡単なことはないですよね……!

【結論】首イボ(老人性イボ)は、市販のクリームやオイルなどでは取れません!

首イボ(老人性イボ※)は、クリームやオイル、ジェルではとれません

なぜ、首イボは市販薬やクリームで取れないのか、このあとに続く項目で、皮膚科専門医の“Dr.miko”が詳しく解説します。

【*ご注意ください*】
首イボには、 ”良性のできもの”と ”ウイルス性のイボ”があります。
このページで解説していく内容は、“良性のできもの”についての解説です。

ウイルス性のイボを治療したい方は、以下の記事をごらんください。
▶︎炭酸ガスレーザーでイボを除去(治療経過)

首イボが1回でとれる「mikoメソッド」についての詳細や予約方法については、以下の記事をごらんください。
▶︎「首のポツポツを除去!mikoメソッドとは

※「老人性イボ」は、医学的には脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)と呼ばれる良性のできものの可能性があり、FLALUクリニックでは炭酸ガスレーザーによる除去治療の推奨対象となっています。

首イボ≠角質!実は「良性の皮膚腫瘍」だった

ネット上のサイトやブログでは、首イボは固くなった角質と説明されていることがありますが、首イボは角質ではなく、以下の2つのような症例であることが多いです。

1. 軟性線維腫(アクロコルドン)
2. 脂漏性角化症(老人性イボ)

軟性線維腫(アクロコルドン)や脂漏性角化症(老人性イボ)は良性の皮膚腫瘍です。

「良性の皮膚腫瘍」と聞くと、怖いと感じる方もいると思いますがご安心ください。

誰にでもある“ほくろ”も、同じく「良性腫瘍」です。

ほくろは塗り薬では取れません。ほくろがスキンケアで取れないのと同様に、イボもスキンケアでは取れないのです。

軟性繊維腫(アクロコルドン)とは

軟性線維腫(アクロコルドン)は良性で、人への感染はないイボです。

軟性線維腫には次のような特徴があります。

・軟性線維腫は首や脇の下などにできやすい良性のイボ
・イボの大きさは1〜3ミリ程度のもの、褐色調のイボが多い
・皮膚表面から少し飛び出しているのが特徴

軟性繊維腫は良性のイボではありますが、衣類で擦れてしまったり、ネックレスに引っかかってしまったりなどが原因で、炎症を起こすことがあります。

治療方法としては、クリニックにて液体窒素や炭酸ガスレーザー治療、物理的に切除する方法が必要となります。

軟性繊維腫の詳細については以下の記事でお伝えしています。ぜひ参考になさってください。
>>軟性線維腫(アクロコルドン)を除去

脂漏性角化症(老人性イボ)とは

脂漏性角化症(老人性イボ)は、加齢や体質が原因でできる良性のイボです。

ウイルスが原因でできているものではないため、人に感染することはありません

色は褐色から黒色調で、大きさは直径数ミリのものから2〜3センチくらいです。

やや盛り上がりがあり、平坦に見えるものでも医療用の拡大鏡で見るとわずかに盛り上がっているのが特徴的です。

痒みや痛みは通常はありませんが、患者さまによっては「たまに痒みがある」と訴える方もいらっしゃいます。

治療としては、クリニックにて液体窒素による治療や外科治療、炭酸ガスレーザー治療などが必要です。

首イボが取れると言われる5つの方法は間違い?

首元

「保湿成分」で首イボは取れるのか?

首イボは角質ではなく、良性の腫瘍です。

そのため、いくら保湿しても良性の腫瘍である首イボは取れないのです。

古い角質を取る=保湿が大事という理論がいくら正しいとしても、首イボは保湿では取れないので注意が必要です。

「ヨクイニン」で首イボは取れるのか?

ヨクイニンは、ハトムギ由来の漢方薬としておなじみの成分です。

肌の新陳代謝を促進し、ウイルス性のイボには効果的だと言われていますが、良性の腫瘍である首イボに対しては、効果を発揮しません。

ヨクイニンは肌全体の健康維持には役立つかもしれませんが、直接的な首イボ除去効果は期待できません。

ヨクイニンでは首イボが取れない理由については、こちらでも詳しく解説しています。
>>ヨクイニン(ハトムギエキス)で首イボは取れない?

「ハトムギ」で首イボは取れるのか?

ハトムギで首イボを除去することはできません。

ハトムギには、アミノ酸、ビタミンB1、B2、鉄、カルシウム、食物繊維などが含まれており、新陳代謝を促す作用や肌のキメや状態を整える効果があります。

肌の状態は整えてくれますが、首イボは良性腫瘍であり、単なる肌荒れや角質の蓄積とは異なります。

そのため、ハトムギで首イボは取れません。

「杏仁オイル」で首イボは取れるのか?

杏仁オイルで首イボは取れないとされています。

杏仁オイルは、保湿や肌の柔軟性を高める効果があるスキンケア成分として知られていますが、首イボを取り除く効果は科学的に証明されていません。

あくまでも皮膚表面への保湿効果にとどまるため、良性腫瘍である首イボを除去することはできません。

「ドクダミエキス」は首イボは取れるのか?

ドクダミエキスは、抗炎症作用や抗酸化作用をもつ成分として知られ、肌トラブルのケアに有効的です。

肌の炎症や赤みなどの肌トラブルに対しては効果が期待できますが、良性腫瘍である首イボに対しては効果はありません。

市販薬では解決できない!首イボを確実に取る方法

さまざまなクリームやオイルが手軽に手に入る時代ではありますが、残念ながら、現在の日本には「首イボが簡単に取れるクリーム・オイル」は存在しないと断言できます。

首イボが気になっている方は、クリニックを受診し適切な治療を受けていただくことをおすすめ致します。

当院では、mikoメソッドによる首イボ治療をおすすめしています。

「mikoメソッド」による首イボ治療

首イボの治療には、首イボが一回の治療で取れる「mikoメソッド」がおすすめです。

首イボ治療の症例写真

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mikoメソッド経過

施術名
mikoメソッド

施術の説明
2ミリ未満のイボに対して治療を行います。

施術のリスク・副作用
赤み、ひりつき、まれに色素沈着の可能性があります。

施術の価格表示
36,000円(税込)

ドクターコメント
頸部のアクロコルドンです。 2ミリ以下の小さなイボをレーザーで治療すると、炎症後色素沈着という副作用を起こしやすいです。

そのため、治療法としては、熱の影響を受けないmikoメソッドが最適です。 医師がイボの状況、肌質を見極めながら一つひとつのイボを除去していきます。

首イボ除去の治療方法(mikoメソッド)、メリット&デメリットなどについては、以下のリンクからご確認ください。

フラルクリニックのmikoメソッドの予約