脂漏性角化症の治療(老人性イボの取り方)症例写真あり

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Toggle老人性イボ(脂漏性角化症)とは

老人性イボ(脂漏性角化症:しろうせいかくかしょう)とは、年齢とともに生じる肌色よりわずかに濃い茶色からこげ茶色の良性腫瘍のひとつです。別名「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれます。
「老人性」という名称がついていますが、当院にご相談いただく患者さまの年齢でいうと20代、30代の方も多く、「脂漏性角化症」という病名で説明することもあります。
「イボ状に盛り上がったシミのようなもの」と考えていただければイメージがわきやすいかもしれません。
老人性色素斑(シミ)から症状が進行し、徐々に大きくなる症状で、大きさは1〜5ミリほどのものが多いですが、中には1センチを超える大きなものも存在します。
主にできやすい場所は、顔のフェイスライン、背中、首、下着や服でこすれやすい部分、鼠径部(脚の付け根)などです。
老人性イボ(脂漏性角化症)の見分け方

一見シミのようにもみえるのですが、皮膚にできた脂漏性角化症(老人性イボ)は、盛り上がったような形状で、触るとなんとなくボコっとしています。これが、老人性色素斑(シミ)との大きな違いです。
普段の生活で見分ける方法を1つ挙げるなら、パウダーファンデーションを使えば判断できます。
ファンデーションを塗ったときに、シミの場合はキレイに隠れますが老人性イボにパウダーファンデーションを塗るとイボの縁のところに粉が溜まります。
「ファンデーションを塗ってもかえって凸凹する」
「シミに塗ると縁にファンデーションがたまる」
という方は、それはシミではなく老人性イボ(脂漏性角化症)の可能性が高いとお考えください。
なので、美白剤を塗っても、イボが取れることはありません。
老人性イボ(脂漏性角化症)ができる原因
②遺伝によってできやすい、できにくいがある
主に、この2つがイボができる大きな原因と論文でも言われています。
そのほかの原因として、紫外線があげられることが多いですが、論文によっては紫外線が関係していないと記述しているものもあり、論議の余地があると言われています。
しかし、実際に秋田院などで患者さまを診察して気づいたことは、秋田の方は車の運転をする機会が多く、そのため右側から太陽の光を浴びることが多いため、首や顔のイボも右側の方が多く出ているなという印象があります。
また東京の患者さまは、車を運転する機会が少ないためイボのでき方に左右差がないことが多いです。
そのため、当院を受診された患者様には、紫外線の予防もしていただくようにご説明しております。
1. 老人性イボ(脂漏性角化症)のセルフチェック!
先ほども見分け方については簡単に説明しましたが、ここでは実際の老人性イボの写真をみながらご自身の肌にあるものが「老人性イボ」なのかどうかのチェックをしてきましょう。
盛り上がったシミを治療したい!実はシミではなく老人性イボ(脂漏性角化症)だったケース
患者さまご自身が「シミがある」とおっしゃっているところ(写真の白丸で囲っている部分)、たしかに、うっすら茶色の皮膚症状が見られます。

「肌にできた茶色の症状」=「シミ」と考えがちですが、もっともっと拡大してよく見ると、茶色の皮膚症状のところが、若干盛り上がっているのがおわかりでしょうか。

(老人性イボ↑)
茶色の皮膚症状のところが、膨らんでいて、若干盛り上がっています。この盛り上がりがあることで、この皮膚症状は、脂漏性角化症(老人性疣贅)と呼ばれるイボだと診断できます。
最初は丸みがかかった状態から徐々にイボ状に盛り上がってくるシミ。
美白化粧品やシミレーザーなど、通常のシミ治療で取ろうとしても効果がありませんのでご注意ください。
シミの特徴は、茶色いところが全くの平らで、表面はなめらかです。

(シミの症例写真↑)
2. 老人性イボ(脂漏性角化症)の特徴
老人性イボの特徴としては、茶色いところが周りの皮膚よりわずかに盛り上がっていて、表面が少しざらざらしています。
シミなのかな?老人性イボなのかな?どちらなのかと、見分けることが難しい茶褐色斑もありますが、それもそのはずでシミが長期にわたって紫外線にさらされた後にイボに変化するというケースもあるからです。
シミなのか、老人性イボなのか……を見極めるのはとても大切です。
なぜなら、シミなのか老人性イボなのかで、治療方法や使うレーザーなどが全く異なるからです。
シミであれば、塗り薬+美白剤のケアで自宅でもキレイにすることができます。
しかし、老人性イボは、自宅でのケアでは取ることができなく、クリニックでのケアを受けることが、キレイになる近道です。
老人性イボにどれだけ美白剤を塗っても、色も取れなければ盛り上がりも改善しませんので、本当にお金の無駄遣いになってしまいますから、ご注意ください。
3. 顔にできた老人性イボの盛り上がり写真
茶色いので、シミだと思っている人も多数いますが、触れた感触でその違いがわかります。
こちらの写真の方は、正面から見たら茶色いシミのように見えるのですが、よく見ると盛り上がっています。

(老人性イボの写真↑)
同様に、こちらの方も完全に皮膚より盛り上がっています。イボだとわかりやすい症例です。

こちらの方は、色も薄く盛り上がりが少ないので、ぱっと見は「シミ」かな?と思い違いをしやすいです。
でも、よく見るとわずかに皮膚から盛り上がっていて(膨らんでいて)、表面がざらざらしていますよね。
そうです、この茶褐色のものはシミではなく「イボ」なのです。

(老人性イボの症例写真↑)
ご自身の茶褐色斑がシミなのか、老人性イボなのかで迷ったときは、悩むよりも皮膚科で診断を受けることをおすすめします。
脂漏性角化症(老人性イボ)の取り方、治療方法
セルフチェックあるいは、診察にて診断もついたところで、それでは実際の治療方法についてご説明します。
老人性イボは、美白剤などを塗っても改善はされません。
老人性イボと聞くと年配の方がなりやすい印象を持つかと思いますが、実際には20代の方でも治療を希望される方は多くいらっしゃいます。
老人性イボは、皮膚よりも若干盛り上がっているものなので、盛り上がっているところを取り除く(削る)方法が基本です。
削ると言っても、皮膚のごく浅いところを削るだけなので本来は傷が残ることはありません。
ただし、治療する医師の技術によって、深く削ってしまった場合などには傷が残りますので、治療を受ける医療機関をしっかり選ぶことが重要です。
1. 液体窒素による冷凍凝固術(保険診療)
保険診療で治療でき、どこの皮膚科でも可能なため手軽に受けることができる治療です。
メリットは主に2つあります。
・どこの皮膚科でも治療可能
【液体窒素での治療例】

デメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
・ヒリヒリした痛みがある
・痛みは、1日ぐらい続く
・同じ場所に数回の治療が必要
・取れるまでトータルで数か月かかることもある
・2~4週間隔で治療
・1〜2ミリほどの小さなイボは取れないことがある
・炎症後色素沈着とよばれるシミができる

炎症後色素沈着(シミ)は、液体窒素療法を行った方の9割ほどに見られる副作用です。
このシミは、
・イボが取れて1か月ぐらいするとシミが出てくる
・イボの液体窒素療法後に現れて、取れるまでに半年~1年ぐらいかかる
・自費の美白剤を使用した方が早くとれる
・1~2㎜のイボを治療すると、イボよりも一回りも大きいシミになる
という困った事態になります。
しかも、炎症後色素沈着は自費治療となるため、数万円~数十万円ほどの治療費がかかります。
2. 炭酸ガスレーザーで削る(自費)

特別なレーザーを使用するので、そのレーザーを持っている医療機関でないと治療ができません。
「メリット」
・1回の治療でイボをとることができる
・イボの大きさと同じ大きさで取ることができる
・液体窒素に比べて炎症後色素沈着ができにくい
「デメリット」
・治療後1週間ほど軟膏処置+テープ貼付が必要になる
・1つ1つ麻酔の注射をするときに痛みがある
・1つのイボを治療するのに、数分程度かかるので、何十個も治療すると時間がかかる
・医師の技量によっては、深く削りすぎて傷が残る可能性がある
・自費診療のため、費用が数万~数十万円ほどかかる
費用がかかりますが、1回で治療が終わることやシミになりにくいことを考えると、炭酸ガスレーザーの方がおすすめです。
*注意:炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)治療の方がシミになりにくいですが、炎症後色素沈着を起こすこともあります。この場合の炎症後色素沈着は、比較的程度が軽いことが多く、クリニックで処方している「シミ取りクリーム」だけで改善してきます。

施術名
CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)
施術の説明
レーザーで、イボを除去する治療です。
施術のリスク・副作用
発赤、痛み、表皮剥離、くぼみ、色素沈着、色素脱失、内出血、傷跡の可能性があります。
施術の価格表示
22,000円
大きい、色が極端に濃いケースは皮膚がんの可能性も考えて、部分的に切除しての検査をすることもあります。
老人性イボは良性の腫瘍ですが、似たような見た目の皮膚がんもあります。
・有棘細胞がん
・悪性黒色腫
この中でも悪性黒色腫は全身に広がって致命的になる皮膚がんで、シミや老人性イボと間違って治療されて問題になるケースも報告されています。
老人性イボだと思っていたら、数カ月で倍ぐらいに大きくなったり、黒っぽく色が濃いイボの場合は皮膚がんを疑うことが必要です。
この場合は、削ったりするのではなくしっかり切除して検査をすることが安全です。
全体を切除すると、大きな傷が残ってしまう場合は、イボの一部を4ミリほど切って検査に出す「皮膚生検」という方法を選ぶことも可能です。
急速に全身に茶褐色のイボが広がる場合は胃がんなどの内臓がんに注意してください。
そして、がん関連でもう一つ注意が必要なものがあります。それは、数カ月で急速に体のあちこちにイボが広がり、かゆみを伴う場合。
これは「レーザー・トレラ徴候」と言われていて、以下のような特徴があります。
【レーザー・トレラの特徴】
- 脂漏性角化症が6カ月程度で急激にたくさんできる
- 数百~数千個できる
- 内臓がん、特に胃がん・大腸がん・肺がん・乳がんが隠れている可能性が高い
炭酸ガスレーザーでの老人性イボの治療後の経過写真
イボの場合、シミレーザーは効果や美白クリームのケアも全く効果なし。
治療方法としては、上記で説明した炭酸ガスレーザー(スキャニング設定が可能な、フラクショナルタイプ)が必要となります。
フラクショナルタイプの炭酸ガスレーザーで治療した場合、下の写真のように、イボだけを薄く削り取ることができます。

しかも、たった1回で終了します!
今までずっとメイクで隠していた手間は何だったんだろう... というくらいあっけなく治療が終わります。
ずっと気になっていた老人性イボが取れたらいいなと思っている方、盛り上がりがあるシミでお悩みの方、一度試してみてください。
老人性イボには炭酸ガスレーザー治療がおすすめ
FLALUクリニック、AdeBクリニックでは、「老人性イボ(脂漏性角化症)」の治療には炭酸ガスレーザーをおすすめしております。
炭酸ガスレーザーの内容については、下記のバナーからご確認ください。
炭酸ガスレーザーの料金表
直径2mm未満 | 3個¥5,500 |
直径5mm未満 | 1個¥5,500 |
直径10mm未満 | 1個¥11,000 |
直径15mm未満 | 1個¥16,500 |
直径20mm未満 | 1個¥22,000 |
【注意事項】
※20mm以上は、長径のmmサイズ×1,100円、目元のイボは2mm未満でも1個あたり5,500円となります。
※イボレーザー治療の料金が総額11万円を超えた場合、以降のイボレーザー治療は30%OFFとなります。
※30%OFFは最初の治療から半年間有効、麻酔代、軟膏代、テープ代、診察料等は含みません。
※2mm未満3個セット料金は治療総額に含まれますが、割引の対象外です。
※当院ではイボ5個までの治療では麻酔注射を、6個以上の治療は麻酔クリームを使用しております(麻酔の金額は下部参照)
※予約状況によっては、治療個数を制限させていただくことがございます。
老人性イボ(脂漏性角化症)の治療のご予約
【動画で解説】老人性イボ(脂漏性角化症)の取り方・原因・予防方法
脂漏性角化症の治療(老人性イボの取り方)症例写真ありのお悩みに効果的な施術

炭酸ガスレーザーでイボを除去(治療経過)
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