大きい、色が極端に濃いケースは皮膚がんも考えて、部分的に切除しての検査をすることもあります。
老人性イボは良性の腫瘍ですが、似たような見た目の皮膚がんもあります。
・基底細胞癌
・有棘細胞癌
・悪性黒色腫
この中でも悪性黒色腫は全身に広がって致命的になる皮膚癌で、シミや老人性イボと間違って治療されて問題になるケースも報告されています。
老人性イボだと思っていたら、数か月で倍ぐらいに大きくなったり、黒っぽく色が濃いイボの場合は皮膚癌を疑うことが必要です。
この場合は、削ったりするのではなくしっかりと切除をして検査をすることが安全です。
全体を切除すると、大きな傷が残ってしまう場合は、イボの一部を4㎜程切って検査に出す「皮膚生検」という方法を選ぶことも可能です。
急速に全身に茶褐色のイボが広がる場合は胃癌などの内臓癌に注意。
そして癌関連でもう一つ注意が必要なものがあります。それは、数か月で急速に体のあちこちにイボが広がり、かゆみを伴う場合。
これは「レーザー・トレラ徴候」と言われていて、
・老人性イボが6ヵ月程度で急激に沢山できる
・数百~数千個できる
・内臓癌、特に胃癌、大腸癌、肺癌、乳癌が隠れている可能性が高い
ことが特徴です。