肝斑治療

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顔に現れる、ぼんやりとした茶色い肝斑(かんぱん)は、多くの女性が悩む肌トラブルの一つです。特に30代から50代の女性に多く見られます。

肝斑ができる原因は、加齢だけでなく、ホルモンバランスや紫外線の影響も関係しています。 この肝斑に対して効果を発揮してくれるのが、「レーザートーニング」という治療法です。

ダウンタイムが少なく、肌への負担を抑えながら効果的に改善を目指せる治療法として、人気の高い施術です。 本記事では、レーザートーニングの特徴や効果、注意点について詳しくご紹介します。

肝斑の画像

肝斑とは、基本的に両頬骨のあたりに左右対称にモヤモヤとした色が出ることが多く、女性に比較的多く見られるシミの1つです。

シミではありますが、1つひとつ点々となっているシミとは違って、面で塗ったような形で出てくるものが肝斑というシミになります。

肝斑の治療の際に大事なのが、『肝斑はすごく厄介なシミ』だと認識することです。

そして厄介なシミをどのように治療しようかという作戦を立てなくてはいけません。

私自身も患者さんの治療をしていて、通常のシミの治療より、肝斑の治療は少し厄介なことが多いなと感じるときがあります。 そのため、肝斑の治療は通常のシミの治療とは少し違う治療しないといけないということを覚えていただきたいです。

肝斑治療とシミ治療の違い

肝斑とシミの違いは?

肝斑やシミで悩んでいる方にとって、治療方法の選択は重要です。 治療方法の特徴や違いについて解説します。

肝斑の治療の特徴

肝斑は1度の治療で強くレーザーを当てると、悪化してしまいます。 そのため、肝斑の治療は5〜10回ほど時間をかけて、根気良くやっていく必要があります。

シミの治療の特徴

通常の「シミの治療」は、シミがあるところにレーザーを照射します。 照射した部分が「かさぶた」になるため、それがポロッと剥がれて取れるのを待ちます。 レーザー治療の回数は1〜2回です。

肝斑は刺激に敏感!レーザー治療で悪化する理由

肝斑がレーザーで悪化するわけ

治療に時間がかかる理由は、肝斑は刺激にとても敏感なシミだからです。刺激を受けると、以下のように働きをしてしまいます。

「細胞が刺激された」 → 「皮膚を守らないといけない」 → 「色を作って肌を守ろう」

肌は紫外線に当たると、細胞が破壊されないように色を作って細胞を守ります。 それと同じ作用を、強い刺激を受けると刺激を紫外線と勘違いし、「色を作らないと!」と働いてしまいます。 そのため、通常のシミ治療のように強いパワーでレーザーを当てると、細胞が攻撃されたと思い、悪化し色をつくってしまうのです。

肝斑を悪化させずにレーザー治療する方法とは

トーニングレーザー

肝斑治療に使用されるレーザー機器「MedLite(メドライト)」の画像

結論から言うと、肝斑が「刺激を受けたと気が付かないように治療する」のです。 つまり「刺激」だと気付かれないくらいの弱い刺激の治療が肝斑にはおすすめです。その治療法がレーザートーニングです。

レーザートーニングは1回の威力はそこまで強力ではない治療です。 顔全体にパチパチパチとレーザーを当てていく治療で、かさぶたにもなりません。

多少の痛みはありますが、我慢できなくて大変ということは基本的にはありません。治療後にテープを貼るなどの大変な処置も必要ないため、気軽にできる治療です。

少しずつ回数をかけてゆっくり色をとっていくのがレーザートーニングの治療になります。

例えるなら、通常のシミレーザーがパーンとレーザー照射し、1回でシミが取れるのに比べて、レーザートーニングでは1回目の治療は、一番上の薄い1層に対して施術します。

2回目は2層目を治療、その次は3層目、4層目......という形で、回数を分けて少しずつ剥がしていく治療になります。

レーザートーニングの回数に関しては、5回〜10回ぐらいは少なくても必要になります。

最初の5回までは1週間に1回のペースで治療していくことがおすすめです。

そしてある程度色が取れた場合は、次に新しく出てくる色を予防するため、、1ヶ月に1回メンテナンスや、日に焼けた後で肝斑が濃くなったなと思ったら1週間に1回を2、3回のペースでの施術を推奨します。

肝斑治療前後の注意点

肝斑治療前の注意点

肝斑治療前の注意点

トレチノインやレチノールが入った化粧品、ニキビ薬を使用している方で当院の治療をご希望の方は、来院までの1週間、これらの使用休止をお願いします。

肝斑治療時の注意点

レーザートーニングでの肝斑治療の際に、施術の間隔を短くし、できる限り施術回数を増やしたいという患者さまもいらっしゃいます。

しかし、やりすぎは禁物です。 過剰な施術により、もともと肌色だったところが「白斑(はくはん)」という白い肌になってしまうことがあります。

白斑になってしまうと、白いところと肌色のところが混在してまだらになってしまうのでおすすめできません。 施術のペースを守り、安全に治療していくことが大切です。

肝斑治療法を知ろう

肝斑治療

※写真は「MedLite C6 レーザー治療機器」を使用し、肝斑治療を行っているところです。

少し回数は必要ですが、レーザーの刺激で毛穴も引き締まり、肌のハリもアップするメリットの多い治療です。

肝斑をゆっくり治療するレーザートーニング

女性の頬によくみられる肝斑の画像

女性の頬によく見られる肝斑

写真のケースは、両頬に広くベターっと広がる茶褐色斑(肝斑)+丸くハッキリしているシミが混在しています。

通常のシミレーザー治療では、丸くハッキリしているシミを治療することは可能です。

それは、レーザーが狭い範囲をピンポイントに治療することを得意としているからです。

一方、肝斑は、「ここ!」というようなピンポイントの範囲ではなく、広く全体にペンキで薄く塗ったようなベターっとした色なので、通常のシミレーザー治療では治療をしにくいシミとなっています。

しかも、肝斑の場合は肌の表面に色があるというより、肌表面+皮膚のやや深いところという厚みを持ったシミが存在している印象です。

そのためレーザーの照射方法も通常のシミレーザーとは異なります。

・広くレーザーが当たるように設定
・パワーは弱くする
・皮膚のやや深いところにまで届く光を使う(シミ治療で使う光とは違う種類)
・「点」ではなく「面」で治療できるよう、頬全体を3~5回ほどレーザーを打ち重ねる

複数回の施術で少しずつ肝斑の改善を目指していきます。

広い範囲を治療するフォトフェイシャルとの違い

フォトフェイシャルM22

広い面積を治療する代表的な治療機器に、フォトフェイシャル(IPL)という種類の機器があります。

フォトフェイシャルは、広く浅い治療を得意としています。

「広い」という意味では肝斑の治療に向いていそうなのですが、残念ながら「十分な深さ」での治療ができません。 

肝斑というタイプのシミは「広くて厚みがある」という特徴を持っています。

・広い面積を治療できる
・深く治療ができる

肝斑治療には、2つの特徴を併せ持った機器でないと、治療が難しいのです。そのため、フォトフェイシャルでの肝斑治療は難しいと言えます。

肝斑治療に潜むワナ

肝斑治療に潜む落とし穴

肝斑はとてもデリケートです。刺激(炎症)を与えることでメラノサイトが活性化し、症状が悪化することがあります。 「強く」レーザーで治療すると、色が濃くなり悪くなるシミなのです。

長い間「肝斑にレーザーは絶対に使ってはいけない」と言われてきました。 その点、ためレーザートーニングは、マイルドに治療ができるので画期的なのです。

ガウシアン型レーザー光

従来のシミ治療に用いられるレーザーの多くは、レーザー光が「ガウシアン型」と呼ばれる山の形状をしています。

山の形状なので、レーザーの中心部ほどエネルギーが高く、端に向かって徐々にエネルギーが弱くなるという"ムラ"が発生していました。

トップハット型

それに対しメドライト C6では「トップハット型」と呼ばれるフラットな形状のレーザー光を照射します。 肝斑に均一にエネルギーを届け、“ムラ”"ムラ"による刺激を与えない治療が可能です。

さらにこの機器は、低出力で最適なパワーのレーザーを照射するようにコントロールされています。 肌の中に滞留しているメラニンに対して穏やかに働きかけるために、安全かつ確実に肝斑を治療することが可能になりました。

色ムラのない均一な肌トーンが美肌の決め手です。 肌の美しさが飛躍的にアップします。

レーザートーニングは、肝斑だけではなく、シミやくすみなどの色ムラも改善し、明るく透き通るような肌に導きます。 開いた毛穴にも効果を発揮し、ピンとハリのある、キメ細やかな肌へと整えます。

「広く・深く・マイルドに」治療ができる!嬉しい効果

実は、レーザートーニング治療すると、肝斑がきれいになるだけではなく、嬉しいもう一つの皮膚の変化があります。

それは、毛穴が引き締まってすべすべの肌に&肌のハリが出て、たるみが解消できることです。 顔全体の深い部分に、穏やかに熱が加えられることで、肌の中のコラーゲンが増え、肌にハリが出て10年前の様なふっくら肌が蘇ります。

より効果的な肝斑治療のために

肝斑治療の効果をより引き出すためのポイントを、いくつかお伝えします。

ポイント1:飲み薬も併用しながら治療する

肝斑の治療を成功させるには、レーザートーニングに合わせて飲み薬を使うのが鉄板です。

特に、肌が刺激を受けやすい状態になっている方は、 トーニング治療に先立ち、2カ月ほどプレ治療として美白飲み薬セットを飲んだほうがトーニングの効果がより高まります。

※↓ご注意ください↓※
下記に該当する方は、飲み薬の治療は避けたほうが良いため必ずご相談ください。
・脳梗塞になったことがある方
・心臓のトラブルで、血液をサラサラにする薬を内服している方
・ピルを内服している方
・高脂血症(中性脂肪、コレステロール値が高い)の方

ポイント2:レーザートーニング治療前のお願い

前日までに気をつけたいこと

顔の産毛が多いと、レーザートーニングのパワーが産毛に吸収されてしまい、治療効果が落ちます。

頬を下から上に撫で上げたときに、産毛の引っ掛かりを感じる場合は、治療の前日までに産毛処理をしてください。

※産毛を剃り忘れていても治療自体は可能です。

施術当日の朝に気をつけたいこと

レーザートーニングの治療日は、グリッターアイシャドウのようなラメの入ったメイクアイテムを使わないでください。

ラメアイテムに含まれる、酸化チタン・酸化鉄・マイカなどの成分がレーザーの熱に反応すると、やけどのリスクがあり、赤くニキビのようにぷつぷつとした湿疹が出ることがあります。

肝斑のお悩みはFLALUクリニックまでご相談を

「年々肝斑が濃くなっている気がする」 「両頬のあたりにもやっとしたシミのようなものがある」

こうしたお悩みがある方は、FLALUクリニックまでご相談ください。 無料美容相談も承っています。お気軽にご相談ください。